2016年11月10日(木)
会社の信用がなくなるのは瞬時だ!
信用回復には時間がかかる
クラブツーリズム(株) ヨーロッパ総括 N氏と電話で交渉
今夜、N氏から電話があり、今回のスーツケースの積み込み忘れ事故に対し、会社の示談の条件が提示された。 内容は、 ①現地で買った防寒着等は全て会社に返送する ②現地で買った上記商品の代金は会社が支払う ③迷惑料として、いくらかの金額を支払う という内容でした。 当初は社内規定が云々という会社の都合を前面に出してきたので突っぱねた。 上記の③迷惑料は到底、私どもが被った被害に対して満足のゆくものではありませんが、いつまでも交渉することが厄介になり、この提案を受け入れることにしました。 アイスランドという北極に近い極寒の地で、風雨が続いた中での出来事でしたので、同行の皆様にも心配をおかけし、協力を頂き、何とか旅を続けることが出来ました。 ツアーに参加された皆様に心からお礼を申し上げます。 皆様が旅の途中の姿を見て、大変気の毒にと声をかけ心配して頂きました。 今後、どう決着を着けるのか興味をお持ちだと思いますが、上記の条件でこの事故に対する交渉は終了します。 初めて、クラブツーリズムのツアーに参加しましたが、残念ながら大変嫌な思い出だけが残ってしまいました。 今回の出来事に対するクラブツーリズムの対応について経緯を綴ってきました。 この記事はクラブツーリズムと電話のやり取りを全てICレコーダで録音し、会話を正しく記録して記事にしたものですので、誇張した表現や嫌がらせなど全く無関係です。 私は、クラブツーリズムを誹謗するつもりなど全くございません。 皆様方に一事故事例として紹介し、参考にして頂ければ結構かと思います。 今回のツアーではオーロラも見れませんでした。 これは天候不順が続いたという巡りあわせですので仕方ありません。 オーロラは、カナダのイエローナイフか、アラスカの方が晴れている日が多いようですので、見られるチャンスが増えるかもしれません。 出来ればいつの日か再度、挑戦してみたいと思います。 この度は、ご一緒させて頂きましたツアーの皆様に重ねて御礼申し上げます。 たくさんのアクセスを頂き有難うございました。 |
2016年10月29日(土)
クラブツーリズム(株) ヨーロッパ総括;N氏と電話で交渉
前回までのおさらい ヨーロッパ企画担当者 K氏との話は残念ながら『クラブツーリズムとして、会社の正式回答として、今回のトラブルに対しては、12,000円の見舞金(3000円/日×4日)を既に現地で添乗員がスーパーで物品購入時に支払っているので、今回の件については、これ以上の支払いは社内規定に従い対処できません』という、ぶっきらぼうな対応で、以前と同じ回答だった。 この回答につき、『私どもは全く承服はできない』旨を伝えた。 『この回答はクラブツーリズム、会社としての回答か?』と、再度念を押して尋ねると、『そうです!』という返事。 それでは、『上司、責任者の名前を教えてくれ!』と要求し、ヨーロッパ総括 N氏と、関西支店長 T氏の名前を聞き出した。 すぐ、『上司と話したいから、つないでくれ!』と要求したが、『上司は二人とも業務都合で電話口に出られない』ということだった。よく使う手かもしれない。 仕方なく『いつなら、電話で話ができるか』聞き、来週初めに電話をするということで約束した。 ******************************************************************* 10月29日、ヨーロッパ総括 N氏ということで、電話をした。 「私どもは過去、20回余り海外観光旅行をしたが、その都度、添乗員やツアー会社はみなさん、誠実に対応をして頂いた。 自分の不注意でパスポートを取られたり、財布を掏られたり大変な目にあった事故を数件、身近に見てきた。しかし、こういう類の事故は自分の不注意で発生するもので、自己責任としか言いようがない。 しかし、添乗員はそういう事故が起きないようにバスの車内等の旅先で、くどいほど注意を促す。 しかし、今回の事故は、ツアー参加の私どもがどうしようも出来ない事故であり、この責任は誰が見ても添乗員の責任としか言えない。責任は明確なのです。 それにもかかわらず、過酷な気候環境の中で、防寒防雨着が手元になく、着かえや下着や化粧品がないという不自由や不便を被ったことを分かっていながら、『大変ご迷惑をおかけしました。迷惑料は社内規定では1日3,000円になります。社内で検討した結果、すでに現地で添乗員がスーパで買い物した際に12,000円の支払いをしているから、その後の買い物の費用は出ません』という返答です。 私どもはクレーマではありません。良識を持った善良な市民です。 今回は結果としてスーツケースが発見され、ツアー最終日の前夜に受け取ることが出来た。手元に戻ったことは素直に嬉しかった。 ツアー初日からスーツケースがない。しかも家内(女性)の荷物です。2日目からの観光をどうして凌ごうか。10度を切る寒さと雨を凌ぐためウィンドブレーカ上・下は絶対必要な衣類で、それを買った代金の支払責任はツアー会社にありますよ』とヨーロッパ総括責任のN氏に伝えました。 その上で、『スーツケースが戻ったので、途中で買った商品代は支払えないというのなら、ツアーの途中で買った衣類を貴社に送るから、支払った代金を弁済してくれ』と伝えました。 本来は、こんな汚いことを言いたくありません。自分がクレーマのような気持ちになります。これは事件に直面すると、そういう気持ちになるものです。 『クラブツーリズム』は一流のツアー会社だと思っていましたが、今回の件で180度見方が変わりました。 『こんな会社だったのか』と驚いています。 クラブツーリズムは、近畿日本ツーリスト(通称:近ツリ)の系列会社であるとは知っていました。随分以前、某企業(元M電器産業)の現役時代に海外出張の際はよく近ツリさんに世話になった。その頃は親切な対応をして頂いたと記憶している。 しかし、現在のクラブツーリズムの考え方を知りませんので、クラブツーリズムのホームページを見て、小山社長の『ご挨拶』から会社概要・企業理念・企業指針・行動基準・品質方針など、会社の基本的な考え方や取り組みを読んでみた。 クラブツーリズムの約束と題して、企業理念(クラブツーリズム・ミッション)として 『旅を通して、出会い、感動、学び、健康、やすらぎの種をまき、はつらつたる喜びに満ちた社会を花開かせてゆく』と謳っている。立派な文章です。 行動基準には『私は、お客様の笑顔と感動のために、一歩先をゆく気配りをします』と書いています。これまた大変立派な文章です。 その他の項目も、基本的にはお客様に喜んで頂く会社として努めますというような内容です。 ここに謳っているクラブツーリズムの社是(会社の経営理念)に対し、私どもが今回被った、また現在も被っているクラブツーリズムの対応は、会社の基本理念とは全く違うものです。 実際、お客様に対する対応が真逆になっていると言わざるを得ません。 これが本当の会社の対応なのでしょうか? そのことは今日、電話で、ヨーロッパ総括のN氏にしっかり申し伝えた。 今後、西日本支店のT支店長とも話をするつもりだが、会社の回答が同じことであれば、クラブツーリズムの小山社長と会って直に話してみたいと思っている。 これはクラブツーリズムという会社のために!という思いです。 自分たちが被った被害に対する会社の余りにも不誠実な対応を正し、クラブツーリズムが今後、顧客に誠実に対応し、会社の理念に沿って行動して頂くため、いやな思いをしながら交渉を進めるつもりです。 会社が責任を棚上げし、社内規定を盾にとり、一方的な対応は看過することはできません。 『自分の責任(自責)を他責化しない』ことが信用を得る最も基本的なことです。 社内規定は一つの指標です。 しかし、規定とはあらゆる場合を想定し決めたものではなく、例外のない規定はありません。今回の私どもが極寒の地で被った事故はツアー客として言いようのない物的、精神的、肉体的、金銭的な被害です。これを社内規定で処理しようという対応で済まされる問題ではない。 以上、現状までの交渉経過です。 |
2016年10月22日(土)
クラブツーリズムから、とんでもない電話
アイスランドは火山国で、極寒地なので何が起きるか分からないと思い、いつもは入らない旅行保険に加入して参加した。 今回のスーツケース積み忘れで、スーツケースが手元に届くまでの間、旅行を続けるのに必要なものを現地で買ったが、その支払について、とんでもないクラブツーリズムからの電話を受けた。 ■10月14日、帰国の際、関空でM添乗員から、「しばらくしてご自宅に保険会社から今回の事故の保険金支払について書類が送付されるので必要事項を記入し、添付書類として保険証のコピー、パスポートの顔のページのコピー、パスポートの出入国の印鑑の押したページのコピー、購入した商品のレシートのコピーを同封し、保険会社に返送するよう」指示を受けた。 「これで保険金がおります」という話であった。 言われたとおり、コピーは全て手元に準備して待っていた。 ■10月17日お昼前 保険会社から電話があり、「クラブツーリズムさんから電話連絡があったが、今回の事故は保険の支払いができません」という話であった。 「こういう状況で起きた事故だという経緯を伝えたが、対応できないとのこと。 一体、何のための保険なのか? ■10月17日正午ごろ、 クラブツーリズムへ電話を入れた。窓口は女性のKさん。 「添乗員から、必要な商品は途中で揃えましょうという話を聞いているので、添乗員の了承や保険請求の仕方の指示を受けている」ことを話した。 窓口の女性Kさんは、「事情は分かりましたので、社内で今回の事故に対する対応を検討しますから、しばらく待って欲しい」という話だった。 待っていたが、クラブツーリズムから何の連絡もない。失礼な話だ! ■10月17日午後1時頃、 保険会社に再度、こちらから電話する。 ベテラン添乗員M氏から指示された内容と、保険会社の言い分が違うので、保険証の小さな文字で書いている約款を虫眼鏡を使って読んでみると、『偶然事故対応費用』という項目がある。そのg項目 身の回り品購入費に該当するはずと保険会社の窓口に伝えた。 保険会社の回答は、g項目に小さく *4 が付記があります。 下の方に*4とは、『航空機への搭載時に被保険者が航空会社に運搬を余託した手荷物が、その航空機が目的地に到着後6時間以内に運搬されなかった場合で、航空機が目的地に到着してから96時間以内に負担した費用に限ります。』という限定条件文が記されている。 この除外表示があるため、今回の事故は保険対象外だという。 これなら何のための保険か? 保険料が無駄になってしまった。 30年のベテラン添乗員のMさんは、『保険で処理される』と言ったのか? 彼はこの付記を知らなかったのだろうか? ■クラブツーリズムから、まだ連絡が来ない。 『これだけ迷惑をかけていながら、この会社はどうなっているのか?』 ■10月22日午前10時頃、クラブツーリズムに電話を入れる。 電話口はFさん(男性) 窓口女性Kさんに電話してから、1週間も過ぎるのに何の連絡もない。 どうなっているのか、あんたの会社は不誠実だ!と声を荒げる。 再度、事故の顛末をF氏に話しすると、電話が長くなり電話料金もかかりますので、ご迷惑でしょうから、「後程、こちらから電話させて頂く」と言うが、これでは埒(らち)が明かないので、「責任者を出してくれ」と要求し、名前を聞き出したのが、関西海外旅行センター、ヨーロッパ企画担当 K氏 ■10月22日10時20分頃、 K氏から折り返し電話があった。 このK氏から、とんでもない内容の電話があった。 今回の事故を社内で検討した結果、この事故に対するお見舞金は弊社が既に「現地のスーパで買った身の回り品(その店で売っている商品は食料品が中心で、衣類はなく、やっと何とか使えそうなパンティ、ソックス、イヤーパット、ニベヤ化粧品)を弊社(添乗員)が支払っている。金額は12,000円。これが今回の見舞金です。 見舞金は、1日3,000円という社内規定に準じたもので4日分です。それで我慢して下さい」と言った。 これには正直、頭にきた! そこで、「現地で私どもが被った被害状況がきちんと説明されているのか?」と再確認したが、添乗員を含めて状況を内部で検討した結果の結論だ!という。 再度、私は現地で起きた事故、被った被害状況を伝えた。 事故の原因は添乗員がバスに荷物を載せる際に数を数えなかったことが原因だ。 数を数えたというのなら話は別だが、というと「数を数えた」とは彼も言えない。 ならば、「お宅に責任があるじゃないですか。責任は取って下さい。」と迫っても、社内規定ですから、今回は12,000円の支払いになりますの一点張り。 そこで、「そこまで言うなら、会社の責任として、社長、海外旅行担当役員、コンプライアンス担当役員にまで、この問題を上げます。よろしいですか?」というと、「結構です」という返事であった。 「分かりました。それでは、支店長と来週、話をしてから、しかるべき処置を取ります。」と伝えた。 「身内に弁護士もいますので、今回の件につき相談をしておきます」とも伝えた。 これ以上、この男と話していても、時間の無駄だと思い、ヨーロッパ企画担当 K氏の上司の名前を聞き出し、次の二人と交渉することにした。 ヨーロッパ総括担当: N氏 西日本支店長: T氏 「この電話で今、上司の方、二人と直接話したい」と要求したが、「あいにく都合が悪く外出中」という話だった。 よく使う手だが、よしとする。 こうなればじっくり腰を落ち着けて取り組もうと考え方を改めた。 クラブツーリズムは、添乗員(社員?)の責任を、お客さんに負わせるのか?。 そうは思いたくない。 一流の会社のはずだから、現場での出来事の実情が分かっていないのではないか? それとも、実態が分かっているが、責任を取ろうとしないのか? それなら悪質業者と言わざるを得ない。 いずれにしても、3大旅行会社(JTB、阪急交通社、近ツリ・クラブツーリズム)でありながら、なんと情けない、恥ずかしいお客に対する態度だろう? あきれ返る。 素直に、責任を認めて対応すれば、こちらはすんなり納得し、その経緯をこのホームページに書いて、『クラブツーリズムはさすが一流の会社だ!』と言いたかったのに、責任はとらない、厳寒の地で持参した衣類等がなく、仕方なく買った防寒着の費用の支払いもしない!こんな理不尽なことは誰が聞いても筋が通らない話だ。 この会社は企業責任が全く感じられない。道理や正義が通らない対応だ。
今回の事故は、私ども(客)には、全く責任のない話。 添乗員がスーツケースの数を確認しなかったことだ。 現地の状況が如何なるものであれ、添乗員は人数とスーツケースの数を数え、確認する任務がある。 それは違うというのなら、添乗員の業務規程を見せろ! ツアーに行って、 ①観光できなかった場所 ②寒さを我慢したこと、風邪を引いたこと ③精神的苦痛、睡眠不足、 言い出せば、いくつも衝撃的な被害を受けた。 |
今回、初めてクラブツーリズムのツアーに参加した。 無事に、国際線でヘルシンキに着き、ここから更にコペンハーゲン経由で、最終目的地アイスランドのケフラヴィーク(KEFLAVIK)空港に着いた。 関空を午前10時45分に出発し、ヘルシンキに14時55分(全て現地時刻)に着き、ヘルシンキを17時45分に出て、コペンハーゲンに18時25分着、コペンハーゲンを22時30分発で、ケフラヴィーク空港に23時40分の深夜着。 延べ約22時間の長旅のため、全員が疲れ切っていた。 日付は土曜日、午前0時を回って、空港のカウンターテーブルから荷物をピックアップした。一人のスーツケースがなかなか出て来なかったので約20分ほど待った。 その荷物が出てきたので、全員が各自のスーツケースを手にして空港外に出た。 いつもはポータが運んでくれるが、この国はポータが居ないので、風雨の中、各自がスーツケースをバス駐車場まで100mほど運んだ。 スーツケースをバスの横に並べて、バスドライバーと添乗員が荷物を積み込んだ。 我々ツアー客は全員、車内に乗り込んだ。その後、バスはホテルに向かった。 約1時間余りでセルフォス地方の田舎のホテルに到着。 スーツケースを貨物室から降ろして、各自で玄関に運んだ。 ロビーに集合した時、妻のスーツケースがないことが分かった。 私は自分のスーツケースを先にホテルの玄関に運んだ。全員が入ってきたが、妻が最後に入ってきて、泣きそうな顔で、『私のスーツケースがない!』と叫んだ。 バスまで自分で運んだので、ないはずはない。すぐに添乗員さんとバスに戻って運転手に貨物室の扉を開けさせて確認したが、確かに荷物室は空っぽだ。 この時、『積み忘れたな!』と直感した。 夜も更けているので、とにかく全員、鍵を受け取り各自の部屋に入った。我々夫婦も一度、部屋に入ったが、再び、ロビーに戻り、添乗員のM氏に『空港に引き返して取ってきてくれ!』と要求した。 添乗員は、『空港を出てからもう2時間経っている。これから空港まで戻るには、ここにタクシーもないし、車があっても戻るには1時間以上かかる。今日はもう遅いから、とにかく出てくるまで待ってほしい』と言われた。 荷物室のスーツケースの数を数えていれば、絶対起きない事故だ!。 添乗員は『出てくるまで、待ってくれ!』と言うが、出てくるかどうかは分からないのに何という言い方かと腹立たしかった。 しかし、そんな話をしていると、もう時計は午前3時をまわっていた。仕方なく部屋に戻り、『明日からの観光を、寒さと雨の中、外に出るのをどうしようか』と妻は不安を訴えたがどうしようもない。私も戸惑った。 時計を見ると、午前4時を回っていた。 長時間の移動の疲れで本来は睡魔に襲われるところだが、神経が高ぶってなかなか寝着かれない。 初日からとんでもないことが起きたものだ!。 この国は、北緯70度近い北の果ての地である。たくさんの氷河がある寒いところで、秋と言えども冷え込みは厳しい。 そんな環境で、明日から妻の防寒・防雨着なしでどうしろと言うのか腹立たしい。 明朝、ツアー初日は9時出発ということだったので、6時半過ぎに起きた。 ほとんど寝ていない。こういう場合は誰も同じことだろう。 家内はいつのそうだが、スーツケースは出発前にしっかり、現地の気候を調べ、その衣類を準備して詰める。それが全く手元にない。気温が低く、このままではどうしようもないので、私の男もののモンベルのウィンドブレーカーとズボンを彼女に着せた。 しかし、セータなどの下に着る防寒着がない。何とか寒さの中で凌いできた。 彼女に私のモンベルを着せたので、自分の着るものがない。 海外旅行や国内旅行は、モンベルのしっかりしたものを買い、いつもスーツケースに入れ持参することにしている。今回もそうしていた。 初日はセルフォスという田舎なので、衣料品店がなく、防寒・暴雨着が手に入らない。 これからのツアーをどうしてくれるのか? 生憎の悪天候で、(家内に私の防水防寒着上下を貸したので)自分はダウンを着て、傘をさして滝などの見学に行ったが、強風で折りたたみ傘はあっという間に骨が折れた。 傘は全く役にたたない状況だった。観光客は全員、防寒防雨着姿で歩いていた。 それほど風雨がきつい場所だった。これはとんだことになったものだ。 私はこのままでは濡れるので、滝の見学を途中で諦め一人バスに戻った。 セーリリャガントスの滝の観光が出来なかった。 雨に濡れ、冷えたので、水鼻とくしゃみが盛んに出るようになり、風邪を引いたようだ。家内も下着の着代えや、セータや、その他の衣類、化粧品、洗面具等もない。 3日目のキルキュバイヤルクロイストゥルの店で、やっと衣料品店があり、妻の防寒服など最少限のものを買うことができた。添乗員は「必要なものは途中で売っている店があれば揃えてゆきましょう」と言う話だったので、自分のカードで支払った。これで、寒さと雨は何とか、凌げると思うと少し気が楽になった。 私の防寒服も、自分が着れるようになった。 まだ、家内の化粧品や、洗面や風呂グッズや下着やセータなどの衣類がない。 楽しみにしていたブルーラグーン露天風呂に入る水着がないので、我々夫婦は入浴を諦めざるを得なかった。二人で仕方なく待合室で過ごした。 2時間待つ間、飲食物の不要な出費もあった。 この日の朝、添乗員のケイタイに連絡が入ったらしい。駐車場に転がっていたスーツケースを誰かが空港警察?に届けた人が居たらしい。詳しくは直接聞いていない。 その後、添乗員の話では、(着いた日は土曜日の深夜だった。)この国の警察は日曜日は生命に関わるような事故がない限り動かないという話だった。添乗員が警察や知人に連絡していたので、月曜日に取得物があることが分かったようで、その確認ができ、火曜日の夜、レイキャビックのホテルにスーツケースが届けられると聞いた。 見つかった時点で、何とか運ぶ方策を打つのがツアー会社のせめてもの思いやりや責任だと思うが、見つかったという話は聞いたが、スーツケースが手元に届かない。 見つかった話をバスの中で添乗員がマイクで話すると、車内に拍手が起きた。 添乗員は、奥さんは「久しぶりに自分の子供に会えるような気持ちだ」と話していたと車内の皆さんに紹介した。添乗員は「スーツケースは必ず戻ってくると考えていた」という内容のことも話された。結果は戻ってくるということで、家内も喜んでいた。 妻が喜んだのは、今まで海外旅行を20数回して、旅行先で必要なものをリストアップして揃えている。自分が必要なものを詰めているスーツケースがなくなると、これから先、また同じものを揃えようとしても大変な手間だし、同じものが手に入らないかもしれない。 気にいったブランド物や、手に入りにくいものをどうして揃えようか悩んでいた。 そういう悩みの中で、スーツケースが戻ってくると聞いたので、「久しぶりに自分の子供に会えるような気持ちだ」と言う言い方になったようだ。 やっと手元に届いたのは、ツアー5日目で、明日は旅行最終日という前夜だった。欲しい時に必要なものが手元にない、というとんでもない旅行になった。 ツアー仲間に、前回、バルト3国のツアーでご一緒だったご夫妻が参加されていて、まさに奇遇というほかはない。その奥さんが化粧品などを「家内に使って下さい」と提供して頂き、急場を凌がせて頂いた。このご親切に心から感謝を申し上げた。 初日のスーパマーケットではまともなものが売っていなかった。しかし、絶対にいるものは、自分に合わないものでも少し買った。この支払は添乗員がやってくれた。これが 12,000円程度というが、手元にレシートはないのでわからない。 妻は化粧品やトイレタリー品は現地製のモノは肌に合わないので買わなかった。下手に使うと肌が荒れるので我慢したようだ。 また、他の方々からも、『何か入用なものがあれば言ってね!』とありがたい声をかけて頂いた。同行の皆さんに感謝・感謝です。 私は!というと、この寒さと連日の雨の中で、防水防寒着がなくて風邪をひき、観光地も見られなく、旅行の楽しみどころではなかった。我々夫婦は できるだけ、楽しくふるまって、皆さんに心配をかけないように気を使った。 バスに積み込む際にスーツケースの数を添乗員が確認していれば、100%防げる事故だ。 だから、この責任は添乗員にある。旅行会社の責任だ。 ツアー中、荷物や人数の確認は添乗員の最も重要な任務(業務上の責任)のはず。
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