2017年1月27日(金)
隣に新しい家が建ちました。

 長い間放置され、雑草が生えて困っていた隣地の空き家が売れて、古プレハブを取り壊し、更地になりました。おかげでしばらくの間、遮るものがなくなり我が家の全貌が見えるようになっていました。自分の家を横から見たのは初めてですので、この時とばかりたくさんの写真を撮りました。その内の一枚をトップページに載せています。

 さて、この風景は既に昨年11月から再び見ることができなくなりました。鉄パイプで足場が設置され、幕が張られ、あっという間に棟上げが終わりました。何と一日もかからず棟上げ終了です。

 しかも、その日に屋根にコンパネを貼ってしまうという超早業の工事です。棟上げの日は10名ほどの人が来ていましたので、大工も6、7人いたと思います。最近は当たり前になりましたが、クレーンで材料を吊り上げますので、屋根や2階の高所作業も安全で、非常に仕事が捗ります。

 この記事は、そのことについてではなく、家の基礎について触れて見たいと思います。

 我が家は平成元年に建ちましたので、もう築28年になります。神戸大震災の前です。
 当時は家と言えば、プレハブか木造かという時代でしたが、どちらかと言えばプレハブが多かったように思います。旧星田村の農家は昔からのしっかりした大きな家が建っていますが、地元の人を除けば、建売業者が建つようなあまり質のいいものでなかった時代です。

 我が家は、田舎の和歌山、有田の知り合いの建築業者を通じて大工に頼んで建てたのですが、ベテランの大工が二人、近くのアパートを4カ月ほど間借りて住み込みで仕事をやってくれました。この二人は昔からのいわゆる本物の大工さんで、材木の調達から、家の木取りからすべてを手仕事でやる人たちでした。
 梁の曲がった木はチョンナ(チョーナともいうらしい)で皮を削り、墨を入れ、柱の組み合わせる穴をノミで掘り、柱を切り込み、木取りを進めるという作業は有田で済ませてきました。
その木取りをした木材をトラックで運んできて、棟上げはクレーンで重量物の梁や通し柱など吊りあげて組み立てました。その辺の組み立て作業は、昔も今も木造の家の場合はあまり変わりません。

 大きく変わったのは、木取りです。
 今は設計図(CADデータ)に従い、ルーターマシーンが自動的に木を削り、カットするので、非常に精度が良くて、現場で削ったり、切ったりする現場合わせ作業はありません。
 ですから棟上げは実に手早く進みます。見ていると、プレカット工法の柱や梁のつなぎ目はほんの僅か(3cmから5cmあるかないか)の咬み合わせになっています。こんな僅かの咬み合わせで大丈夫か? と思うほどです。
 これは木と木の咬みあわせ寸法はわずかでも、組み合わせ部は、鉄のボルトを入れしっかりネジ留します。それで地震の際も、咬みあわせ部が抜けたり外れることなく、耐震性能を上げているのだと思います。
 
 棟上げは1日で終わって、その後は大工さんが一人で、朝7時(真冬の朝はまだ暗い)から夜6時ごろ(既に外は真っ暗)まで電球をつけて仕事をしています。本当によく働く大工さんです。多分、50歳前後の働き盛りの方です。話をすると、彼は和歌山県の串本市出身だと言っていました。余談ですが・・・。
 時々、作業を見に行って話かけますが一人で忙しくやっていますので、すぐ引き揚げます。
 今は内部の造作と、外壁の板などをエアーハンマー(くぎ打ち機)でカンカンやっています。

 
 最近、交野市の星田地区は住宅化が一段と進んでいます。JR星田駅に快速電車が停車するようになり、京橋、大阪方面への通勤時間が短くなり、また周囲に自然がたくさん残っている身近な田舎を満喫でき、事件も少なくて安全に住めるという評価のようです。
 そういう訳で、畑や田んぼがドンドン宅地になっています。昔は田んぼで、1mも掘れば溜まりができるような湿地を埋め立て宅地に変え、すでに4、5軒の家が建って、住んでいる場所もあります。大丈夫かなと思いますが・・・。
 
 そこで住宅の基礎がどうなっているのか興味が湧いて、散歩しながら見て回っています。
 我が家の隣の新築基礎工事はまず水道管程度の細い穴を特殊なドリルで数m程ボーリングし、土を採取し写真を撮り、地質調査をしていました。ここは山を削って造成した場所なので、地盤は砂岩で出来ていますから、ツルハシを受け付けないような硬い土地で、地盤的にはまず大丈夫です。

 一般的な布基礎の断面図(右図)。

 その後、ユンボを持ってきて、基礎の穴を掘りましたが、約1m余り深く掘り、そこに捨てコンクリを流し込み、それが固まってから鉄筋を組んで基礎の枠組みをして矢板を立ててコンクリを流し込みました。鉄筋の太さと鉄筋の量は木造の家でここまで必要なのかと思うほどたくさん使っていました。我が家の基礎とは比べられない程、大量の鉄筋を使用していました。
最近は基礎工事の建築基準が非常に厳しいと聞きました。
 それがまず、大きな違いの一つです。
 次に、基礎に通風口(通気口)が全くないのです。
 (注)掲載した写真は一般的な事例です。隣の家の写真ではありません。
 周囲全面をぐるりとコンクリで囲ってしまっています。
床下で何かのメンテナンス工事ができるような通れる部分は基礎に設けていますが外周は完全密閉です。こういう基礎を今まで見たことがありませんでした。
 
 基礎コンクリートが固まってから、床下部分の土をならし、鉄筋を敷き詰め、そこに相当分厚くコンクリートを流し込みました。いわゆる『ベタ基礎』です。
 我が家は、『布基礎』という方式でしたが、最近は建築基準が代わりベタ基礎が推奨されているようで。ベタ基礎の場合は、基礎全体で地震の揺れを受け留めることになります。
 基礎工事を頑丈にして、基礎から鉄筋のボルトを立て、柱を固定するという耐震化を徹底しています。
これは大変結構なことで、工事のあり方も随分変わったなと感心しながら見ています。
  基礎の全周囲は完全にコンクリートで囲っていますので、床下の通気口は全くありません。
 ベタ基礎ですから、床下の地面から水分が上がることはないようですが、夏場は床の上面(室内)と床下の温度差が生じ、部屋の中心部の温度が下がり、床下材の表面に結露が起きることがあるようです。
 そうなれば何年かの内に床材が腐ったり傷むことがあるので、強制換気(通気)システムを設けるか、何か他の対策が要ります。
下の写真は基礎コンクリートの上面に置く通気用部材です。
合成ゴム樹脂のようで、重量は結構あります。長さは90cmぐらい。幅は15cmか20cm。
   
                           
 お隣は、基礎の上に上の写真の樹脂(合成ゴム)製の通気パッキンを周囲全体に並べて、通気や換気ができるスリットを設けていますが、ネットなどで調べて見ると、これだけでは十分換気できない場合もあるという記事もあります。これは耐震化にも役立っているようです。 敷地が湿気が多いところと、乾燥地で随分条件は変わると思います。我が家や隣の場合はよく乾燥する土地ですので大丈夫だろうと勝手に思っています。
 
 そういう目で、近くを散歩しながら、新築物件の基礎工事や換気穴があるかないかを見ると、新しい家は換気穴がない家が圧倒的に多いです。
これは交野市の建築許可の関係かもしれません。
 通常、今までの基礎部の換気穴には枠をはめて、網やスリットが入っています。新しい家にはそれが見当たらないのです。その代りに基礎コンクリートと外壁の間に数cmの腰板のような建築材料で周囲を囲っています。この材料には、木製のものや、プラスチック製のものや、アルミ製サッシのようなのものなどいろんな材料が使われています。
 PanaHome は通気パッキンの隙間が外部から見えるようになっています。周囲はアルミで囲っています。

 最近の家は、プレハブにしろ、木造にしろ、ゼロエミッションをうたい文句に掲げる家が沢山あります。聞くところでは、枚方市は、窓ガラスはペアガラス(または2重窓)でないと、建築許可が下りないという話です。(業者から聞いた話ですので、市役所に確認はしていません)

 これは住宅で使うエネルギーを自宅で全て賄うという考え方です。太陽光発電や太陽熱湯沸しなどと組み合わせ、屋根や壁や床や窓からの外気の熱の出入りを極力押させることで、冷房や暖房に必要なエネルギーを少なくし、電気やガスを消費しないで、快適に住めるという取り組みです。大変結構なことだと思います。
 東京の娘が住んでいる新築マンションは、そういう面では冬は暖かく、夏は涼しいという快適な住まいになっています。

 我が家は、北側の窓は全てペアガラスを使ったアルミサッシにしましたが、その効果は抜群で、北風が吹く冬にも結露しません。一方で南側の普通のガラス窓と窓枠は結露でベタベタになります。そろそろ、ペアガラスに全面的に入れ替える時期かもしれません。

 新しい建築技術や、建設資材の進化も、最近急激に進んできたような気がします。
また新しい気づきがあれば、掲載します。


2017年1月22日(日)
トランプ氏は『断絶の時代』の大統領か? 

 1月20日にアメリカ第45代大統領が就任しました。新大統領のトランプ氏は経済人(事業家)で、政治家ではない人のようだ。それが共和党の選挙戦を勝ち抜き、大方の予想に反して、民主党のクリントン氏を抑えて大統領になった。記憶に新しい出来事だった。

 トランプ氏の言動や行為を見聞きしていると、今までのアメリカ大統領とは似つかない部分が沢山ある。破格の人、型破りの人だ! 何故、そういう人が大統領になったのか?
その裏に、アメリカ社会の変化、痛みが見て取れる。

 随分昔ばなしで恐縮だが、約40年ほど前、30歳前ごろ、仕事で初めてアメリカ、ニューヨークに2,3か月滞在したことがある。マンハッタン市のグランドセントラル(通称;グラセン)駅とブルックリン駅を地下鉄で3カ月ほど通い、そこで見たアメリカ人達は輝いていたように見えた。同じ仕事をしながら、なぜこんなに日米で給料が違うのかと不思議に思ったことがある。彼らは日本人の3倍ぐらいの給料をとっていた。

 メイシーや、JCペニーという有名デパートに行くと、日本にはない溢れるばかりの商品が並び、店内はきれいで活気が溢れていた。
 旧)松下電器産業は、アメリカ松下電器(株)の本社をニューヨークの摩天楼が立ち並ぶメインストーリの角に建つパンアメリカンビル(通称;パンナムビル)の確か25階?にあった。このビルの空調は素晴らしく、真冬でも室内は快適な温度で、社員はカッターシャツで働いていた。暑くも寒くもないという当時の日本では考えられない快適さだった。そういう面でも、アメリカの先進性を肌で感じた。その後、事務所が手狭になり、ニュージャージ州の広大な土地に移ったが、そこからハドソン川を挟んで、世界貿易センタービル2棟が空に向かって伸びている光景が印象的だった。

 それが9.11テロで破壊され跡形も無くなってしまい、後日、出張した時は景色が変わり、大ショックを受けた。
 
 当時のアメリカの建物の大きさ、高さに圧倒され、道路の広さ、高速道路の車線の数、道路の整備、道路標識の綺麗さなど、全てが日本と比べようがないレベルであった。
 そういう体験を通して、アメリカ合衆国という国の巨大さや偉大さや先進性を認識した。
 肌の色の違う人々が入り交じり多民族国家でありながら、その個性を発揮してビビッドに互いに生きているように見えた。

 その後、20年ほどして、訪れたアメリカの姿を見て愕然とした。
以前の記憶にある風景とは大きく様変わりし、自動車はガタガタの中古車が増え、道路の舗装は凸凹で、道路標識は錆びついて見えにくいというあきれ返るばかりの姿に変わっていた。そして人々は肥満が増え、ほとんどの黒人が肥満体になり、それも日本人の比ではない肥満だった。

 しかし、一方で、インテルを中心とする半導体事業や、マイクロソフトなどのパソコン関連事業は世界を席巻し、マイクロソフトのビルゲイツ氏は個人資産が昨年度で8兆5千億円というとてつもない収入を得ている。総額の個人資産は70兆円に上ると言われている。日本の国家予算並だ。
そういう天文学的な巨額な収入を得る人が居れば、以前はまともに働き生活してきた中産階級の人々が職を失い、一般社会生活ができないような転落をする人が増えてきた。その理由は、製造業が海外移転し、企業はコストを切り下げて生き延びるが、国内の従業員の雇用は維持できなくなったからだ。
 そういう時代に、デジタル化の潮流が始まり、ごく一部の人が巨額の収入を得るという構図が出来上がった。
それが、世界の大きな流れであり、その先端的な様相がアメリカ社会であると言える。日本も次第に中間層が破壊され出してきているが・・。

 
 そういうアメリカ社会の変化が今回のトランプ大統領の出現になって表れたと言っても過言ではない。
今までの歴代の大統領は、ある想定の中、大統領という常識の範疇に入っていたように思うが、トランプさんの発言を聞いていると、極端な発言や行動が見える。
 
 今後具体的な政策や発言で、アメリカを世界に処してゆくのか分からないが、そういう人が大統領に選ばれるほど、アメリカという国が傷んでいて、大きく変わってきたことを意味すると思う。

 『断絶の時代』という過激な言葉を聞くようになった。
『変化の時代』→『激動の時代』、そして『断絶の時代』とますます言葉が過激になっている。

 経済がグローバル化され、経済原理に沿ってモノやお金が動く時代になり、技術がアナログからデジタルに代わり、今まで考えられなかったような現象が起きる時代になった。

 そういういろんな変化により、生じるのは『貧富の差』である。
『時流に乗る』という言葉があるが、松下幸之助氏は、物不足の時代に大量生産により安く商品を提供することで時流に乗った。そして巨額の富を得た。
今の時代は、モノ余りの時代であり、松下幸之助氏が生きていた時代とは背景が大きく変わっている。
しかし、人々が欲しいと思う商品やサービスはお金を払っても手に入れることは変わらない。モノづくりの現場は依然と大きく変わり、手作業から機械作業に変わり、半導体に代表されるようなスタンプを押すような生産方式が導入され、いくらでも安く造れる時代になった。そういう時代では人の手を煩わせる作業という仕事が無くなり、従来大量の人出を養ってきたモノづくりの現場が無くなる。同時に人件費の安い場所(国)でもモノづくりができる時代になった。中間労働者が減ったことは、国の財政を大きく変形させる。歳入が減ることに対し、高齢化社会等で歳出が増えるという財政のアンバランスが見立ってきた。これは日本もアメリカも同様な流れにある。

 重要なことは、中間層が破壊して、貧しい層に転落する人が増えてきたこと。これは世界的な傾向で、アメリカ社会もすでにそうなっている。その一つの表れが、肥満の人が非常に多くなったこと。
何故か生活が貧しくなると肥満が増える。それ以上の貧困になると、また痩せた人が増える。

 この現象を見ると、アメリカ人はほとんど肥満体になっている。
 以前、30年、40年前に行ったアメリカ人はスマートな人が多かった。肥満の人もいたが割合が少なかった。今テレビを見ると、殆どの一般のアメリカ人は肥満体になっている。

 そういう大きく様変わりしたアメリカが新しい大統領を選んだ。トランプさんは、1月20に就任演説を行ったので、その全文を記録として掲載する。
 今までの大統領とは、断絶した就任演説内容になっていると思う。
アメリカは今や世界の警察や、世界に奉仕するアメリカでなく、アメリカは自国の繁栄を第一に取り組むことを掲げている。
 自分さえよければいいという意味でもないように読めるが、まずはアメリカを豊かにすることを第一にするということは間違いない。
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 ロバーツ最高裁判所長官、カーター元大統領、クリントン元大統領、ブッシュ元大統領、オバマ大統領、米国の皆さん、そして世界の皆さん、ありがとう。

 私たち米国民は今、国を立て直し、すべての人々との約束を元に戻すという偉大な取り組みを始めた
ところです。今後の米国と世界が歩む道を共に決めていくことになります。私たちは難問や困難に直面するでしょう。しかし、その仕事を成し遂げるでしょう。

 私たちは4年ごとに秩序立ち、平和的な権力の移行を実現するプロセスのために集まります。
オバマ大統領とミシェル夫人がこの移行を親身に手助けしてくれたことに感謝しています。彼らは素晴らしいです。

 一方で今日の式典は特別な意味合いがあります。なぜならば今日は単に一つの政権や政党から、もう一方の政権や政党に権力を移すのではなく、ワシントンDC(の支配階層)からあなた方、米国の人たちに移すのだからです。

 長い間、人々がコストを負担してきたのにもかかわらず、私たちの首都の一部の集団が見返りを奪い取ってきたのです。ワシントンは繁栄しましたが、人々はその富を共有できませんでした。政治家が豊かになりながらも、仕事は奪われて工場は閉じられました。支配階層は自分たちだけを守り、国民を守りませんでした。

 支配階層の勝利は、皆さんの勝利ではありませんでした。彼らの成功は、皆さんの成功ではありませんでした。彼らが首都で祝っていたとしても、懸命に努力してきた私たちの家族への祝福はほとんどなかったのです。

まさに今、ここから全てが変わります。なぜならこの瞬間が皆さんの瞬間、皆さんのものだからなのです。 それは今日ここに集まった皆さんと、これを見ている皆さんのものです。今日は皆さんの日です。皆さんへの祝福です。 そして、米国は皆さんの国なのです。
重要なのは、私たちの政府をコントロールするのは政党ではなく国民だということです。
2017年1月20日は、国民が再びこの国の支配者になった日として記憶されるでしょう。
忘れられていた我が国の男性も女性も、もう忘れられることはないでしょう。
今、皆があなたの声に耳を傾けています。
何千万人もの皆さんは、世界の誰もが見たことのない歴史的瞬間の一部になりました。

 この運動の核心は、国は国民に仕えるものだという重大な信念なのです。

 国民は子どもたちのために素晴らしい学校を、家族のために安全な地域を、そして、自分のためによい仕事を望んでいます。これらは善良な人たちの当然で合理的な要求なのです。

 しかし、大半の人たちは異なる現実に直面しています。貧困にあえぐ都市部の母親や子供たち。
墓石のように国中に散乱するさびれた工場。潤沢な資金がありながら、才能がある若者を学ばせていない教育制度。多くの命や潜在的な可能性を奪ってきた犯罪やギャング、麻薬(のはんらん)。米国にとっての修羅場はここで、この瞬間に終わらせます。

 私たちは一つの国です。彼らの痛みは私たちの痛みなのです。彼らの夢は私たちの夢。
彼らの成功は私たちの成功。私たちは一つの心、家、輝かしい運命を共有しています。
今日の就任宣誓は、全ての米国民への忠誠の宣誓です。

 私たちは、この数十年間、国内産業を犠牲にして外国産業を潤わせてきました。

米軍が嘆かわしいほどに消耗するのを許しながら、他国の軍を助成してきました。他国の国境を守りながら自分たちの国境を守ってきませんでした。海外で数兆ドルを費やす一方で、国内インフラは荒廃し衰弱しました。

 私たちの富や強さ、自信が地平線の向こうに消えたにもかかわらず、他国を豊かにしてきました。
取り残された数百万の米国の労働者について考えることもなく、一つずつ、工場が閉ざされ国内からなくなっていきました。私たちの中間層の富が奪われ世界中にばらまかれました。

 しかし、それは過去の話です。今、私たちは未来だけを見つめています。

 今日、この場に集まっている私たちが、あらゆる都市や外国資本、権力に関する新たな規則を決めていくのです。今日から新たなビジョンが我が国の規則となり、この瞬間から「米国第一」を追っていくのです。

 貿易、税金、移民、外交に関する全ての決定が米国の労働者や家族に利益をもたらしていくのです。
他の国が私たちの製品を製造したり、私たちの会社を乗っ取ったり、私たちの職を奪ったりする破壊行為から国境を守らないといけません。私はあなた方のために全身全霊で戦い、決して失望させません。

 米国は再び勝ち始めるだけではなく、かつてないような勝利を収めるのです。私たちは仕事や国境、富、そして夢も取り戻します。我々の素晴らしい国内をつなぐ新しい道路や橋、空港やトンネルや鉄道を建設していきます。私たちは人々を生活援助を受けるような状況から抜け出させて、職場に戻し、米国人の手と労働力を用いて国を立て直すのです。

 私たちは二つの簡単な規則にだけ従っていきます。それは米国の製品を購買し、米国人を雇うことです。私たちは世界の国々との間で友好と親善を求めていきます。ただし、全ての国が自らの利益を第一に求めていくという考え方に基づきます。私たちは自分たちの生活様式を他人に押しつけるわけではありません。しかし、(世界の)全員が見習うような例として輝かせていくのです。

 私たちは古い同盟を強化し、新しい同盟を築き、文明的な国々を結束させて、イスラム過激派のテロに対抗して、彼らを地球上から完全に根絶やしにします。

 私たちの政治の根幹をなすものは、米国への完全なる忠誠心となるでしょう。そして国への忠誠心を通して、お互いに尽くし合う心を再発見することになります。皆さんが心を開いて愛国心を持つ時、偏見が生まれる余地がなくなるでしょう。聖書は教えてくれます。
「見よ。ともに団結して生きる。なんという恵み、なんという喜び」であると。

 私たちは率直に気持ちを述べなければなりません。受け入れられないことについて正直に議論しなければなりません。しかし、常に連帯の気持ちを忘れてはいけません。米国が団結する時、誰からも制止されない存在になるのです。恐れる必要はありません。私たちは常に守られ、これからも守られているからです。偉大な軍隊と警察が守ってくれるでしょう。そして何より神が守ってくれます。

 最後に、私たちはさらなる大きな夢を持たなければなりません。米国という国は、努力を続ける限り存続し続けるのです。もはや言葉だけで行動しない政治家は受け入れられません。彼らは常に泣き言を言い何もしてきませんでした。意味のない話ばかりをする時間はおしまいにしましょう。
行動する時が来たのです。私たちは失敗しません。再び力強く繁栄するのです。

 私たちは新たな千年紀の幕開けにいます。
宇宙の謎を解き明かし、災害の悲惨さから地球を解放し、明日のエネルギーや産業、技術を利用する用意ができています。

 新しい国の誇りは私たちの魂を奮い立たせ、目標を高くし、分断を癒します。私たちの兵士が決して忘れなかった古い見識を思い起こす時です。それは黒人や白人、肌が褐色であれ、私たちにはみんな愛国者の赤い血が流れ、栄光ある自由を享受し、偉大な米国旗に敬意を払うことです。

 デトロイトの田舎の通りに生まれた子どもであれ、ネブラスカの風に吹きさらされた平原に生まれた子どもであれ、同じ夜の空を見上げ、同じ夢で胸をいっぱいにし、同じ偉大な神から生命の息吹を与えられました。 近くの、遠くの、小さな、大きな全ての街で、山から山へ、海から海へ、全ての米国民の皆さんにこの言葉を聞いてほしいのです。

 あなたは2度と無視されることはないでしょう。あなたの声や希望、夢は米国民の運命を決定づけます。そして、あなたの勇気や善良さ、愛は永遠に私たちを導いてくれるでしょう。

 私たちは再び米国を強くするのです。米国を再び豊かにします。米国に誇りを取り戻します。米国を再び安全にします。そしてともに、米国を再び偉大な国にします。

 ありがとう、あなたに神のご加護を。米国に神のご加護を。



2017年1月21日(土)
やってきた物流の変化

 数年前から、インターネットで商品を売り買いするようになった。買う方は、ネット販売店がいくらでもあるので、いろんなところから買うことができる。電気製品、パソコン、パソコン関連部品や材料、カメラ、無線機器などあらゆる商品をネットで買う。
 
 ネット販売は店舗がないので店の固定費がかからない。店の固定費とは、店の土地、建物の固定資産、照明やエアコンなどの電気代、店員さんの人件費、そして商品の展示品(在庫)、全て店で売るための固定費になる。

 これに比べて、ネット販売は倉庫代ぐらいで他の費用が掛からないので、その分、値段が安くできる。店で買いうより10%から20%ぐらいは安く買える。
 注意が必要なのは、ネット販売で買う場合は、商品を直接見ることができないので、メーカ品を買うことだ。メーカ品ならメーカが商品の品質保証しているので、まず間違いないが、わけの分からないところの商品には手を出さないことだ。

 モノを売る方はオークション、それもYahoo オークションをよく使う。おかげで、不用になった身の回りのものが整理ができ、しかもお金に代えることができ、いくばくか回収ができる。

 今までは、モノを買うと捨てるのがもったいなくて、なかなか捨てられなかった。特に、昭和生まれの者にとっては、モノが不自由な時代を経験しているので、何でも後生大切にする癖が身についている。
 そういう同年代の家に行けば、モノで溢れかえっているところが多い。悪く言えば、家の中がモノで一杯で乱雑にモノが転がっていて汚い。使わない、使っていないものが置きっぱなしになっている。本人はモノに囲まれているので安心でき、ある種の満足感も感じているらしい。

 ヨーロッパなどの部屋はモノがきれいに整理され、不用なものは目につかない。だからテレビなどで見ていても、すっきりとした部屋が多い。しかし、テーブルや椅子や家具はおじいさんの代から引き継いで使っているという話をよく聞く。いいものを長く使うという考え方も定着しているようだ。

 さて話を戻すと、最近、何でも商品は店とネットで買える時代になった。
 アマゾンやヨドバシカメラなどは、午後4時までに注文すれば翌日配達される。代金の決済はカードや銀行振込で、全てネットで決済できる。衣類だって、冬はダウンが欲しいと思えば、モンベルのネット販売にアクセスしてほしいものが買える。しかし、衣類のネット購入はあまり利用しない。衣類は試着したり、さわってみて納得の上で買いたいから。

 一部の商品を除き、店の役割は大きく変わってくる。店はモノを買う場所だったが、もちろんその役割は今も残っているが、ネットで購入する人は、店に行き、買いたい実物を見に行く場所となる。店は買う場所から、ショールームに代わった働きの存在に近づく。
この現象をシュールーミングと呼ぶそうだ。

 同じものでも、店で買うよりネットで買った方が安い。家電商品などは店とネットで5%前後値段が安くなる。わざわざ店に行って値段交渉しても、『ネットの値段にはできません』と断られる。同じ量販店とその店のネットでの話である。ヤマダ電機、コジマ、ジョウシンなど同様である。
それは店の方が固定費がかかっているので仕方ない。

 『店で買う方が安心だ』という人は店で少し高いが買えばいい。徹底して安く買いたい人はネットで買えばいい。いろんな選択肢ができたということで、買い物も面白い時代になった。

 さて、ここで最後に残る課題は何か。それは物流である。商品をネットで注文したのはいいが、届けてもらわなければ手に入らない。
 クロネコヤマト宅急便は、いち早く現在のネット販売という時代の到来を読んでいたのだろうか? 佐川急便しかり、郵便局も同様に翌日配達をしている。
しかし、競争が激しく薄利多売的な事業構造になりつつあるそうだ。

 最近、物流会社が困っているのは共働きの家が増え不在の家が増えたので、再配達の頻度が増えて、再配達に走り回らなければならない。何と2割弱ほどが再配達に回るらしい。これは運転手の労働時間、運送車の燃料費、さらには交通渋滞など新しい問題が起きている。

 この対策として新しいマンションには宅配ボックスが設置されているようだ。国も、その設備に費用を援助するというぐらい、この再配達問題が大きくなっている。そういう問題が生じるほど、ネット販売が大きく成長してきている。

 そこで、最近の大型建屋や施設の情報を見ると、大型建物はほとんど物流倉庫が多い。それも桁はずれの大きさ、広さである。東京ドームの12,3倍の広さの物流倉庫が東京近郊にできるようだ。そういう巨大な倉庫が高速道路のインターチェンジ近辺に立ち並ぶ。

 首都圏中央連絡道路(圏央道)が風景を一変させた。2015年10月に東北道と関越道がつながり、東京を中心に半径40kmの郊外をぐるりと弧を描いている。この高速道路の出入り口付近に巨大物流倉庫が次々と出現している。

 これらの倉庫は周辺の住民を雇用し、近郊に活気あふれる状態を醸している。倉庫は自動化が進み、2次元バーコードで自動搬入、搬出、出荷が行われている。
 
 日本の製造業は力がなくなり、海外に出かけて行ってしまったが、一方でこのような新しいサービス業態がドンドン拡大している。

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 関連記事(日経新聞)一部参照

インターネット通販の拡大で深刻化する物流業者の人手不足や交通渋滞を解消するため、官民が受取人の不在時にも荷物を預けられる宅配ボックスの普及に取り組む。政府は4月から設置費用の半額を補助する制度を新設し、業者が駅やコンビニに宅配ボックスを設置するのを後押しする。再配達を少なくして配送効率を高め、ネット通販の拡大に欠かせない物流網の維持をめざす。

 

ネット通販の普及で宅配個数は急増している。国土交通省の調べでは、2015年度の小口荷物の輸送量は37億個と、5年前から1割増えた。

 一方、一人暮らしや共働きが珍しくなくなり、指定時間に荷物を受け取れない世帯が増えている。輸送量の2割は再配達に回り、宅配事業に携わる従業員の約1割にあたる年9万人の労働力が再配達のために費やされているとされる。

 人手不足が深刻になるなか、物流業界はこのままネット通販が拡大し続ければ宅配網の維持が難しくなるとの懸念を強めている。このため経済産業省や国交省、環境省などは連携して再配達の削減に向けた業界の取り組みを支援する。

 まず4月から宅配ボックスの設置費用を補助する制度を始める。2017年度予算案に約5億円を計上した。1カ所あたり通常150万~200万円かかる設置費用の半額を補助する。どの事業者でも荷物を預けられる宅配ボックスを設置した企業が対象で、初年度にまず約500カ所を新設する目標を掲げる。

 経産省は年内にもエネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)を改正し、ネット通販業者なども省エネ義務の対象に加える。同時に、こうした業者にも宅配ボックスを設置する努力義務を課す。

 企業側は宅配ボックスの設置を加速している。



2017年1月11日(水)
スタートからゴールに行く道は何通りありますか?

私学(中学校)の入学試験だそうです。      解き方は???
こういう考え方の発想ができますか?  多分、できないでしょう。
今の子供達は、そういう考え方ができるようです。

答えは200通りです。マウスを図の上に置いて見て下さい。



2017年1月9日(月)
成人の日で休日

茨木のり子さんの詩『倚りかからず』をご紹介します。
人生を生きてきた何か証のような芯の強さを感じます。

倚りかからず

もはや
  できあいの思想には倚りかかりたくない
 
もはや
  できあいの宗教には倚りかかりたくない

もはや
  できあいの学問には倚りかかりたくない

もはや
  いかなる権威にも倚りかかりたくない

ながく生きて
  心底学んだのはそれぐらい

じぶんの耳目
  じぶんの二本足のみで立っていて
  なに不都合のことやある

倚りかかるとすれば
  それは
  椅子の背もたれだけ