2016年10月16日(日)
「輝くオーロラと氷河 大自然の宝庫・アイスランド8日間』

2016年10月7日~14日
クラブツーリズム

コース番号:80401


 アイスランド国旗


 アイスランド地図

概 要
  アイスランドは『アイルランド』と紛らわしい国名だが、経度や緯度が違う独立国だ。
北緯66度付近の俗に『オーロラ帯』と言われる緯度に位置する。

 オーロラ帯(オーロラベルト)とは、アイスランド、グリーンランド、カナダ北部(イエローナイフ)、アラスカ(フェアバンクス)、その他北欧(ノールウェイ等)がその位置にある。
 特に、アイスランドは国内(島内)のどの位置からもオーロラが見えるという国なので、今回は期待してオーロラを見に行った。

 結果は、連日、昼夜にわたり天候不順で、曇りまたは雨(吹き降り)が続き、オーロラが見えるチャンスがなかく残念だった。オーロラ鑑賞は別途チャレンジしたい。
 
 次回のオーロラ鑑賞は、今回の反省を踏まえて、次の3点を考える。
 ①天候の安定した国に行く
 ②雨や曇りが少ない季節に行く
 ③太陽の黒点活動が活発な時期に行く

 ピースボートで世界一周旅行をしている若い女性から聞いたが、船上からオーロラがはっきり見えて、スマホで写真が撮れたということであった。うらやましい限り。
こちらは重い一眼レフと三脚を担いで万全の態勢で行ったのに!!!
同行者も同じ思いで、思い装備を担いできた人が数名いた。

・時差は、-9時間、サマータイムはない。
・人口は、約33万人(北海道が約540万人で、北海道の人口の6%)
・国土面積は、北海道の1.3倍
・言語は、アイスランド語が公用語だが、英語はどこでも通じる。
・宗教は、85%がプロテスタント(福音ルーテル派)で占められている。
・首都レイキャビックのハトルグリムス教会はプロテスタント教会なので祭壇がない。
・国民の宗教感覚は比較的薄く、礼拝者は14%程度に留まる。

・通貨は、アイスランド・クローナ(ISK/Kr)で、1ISK/Kr=約1円
・チップは、不要

・電圧は、220V/50Hz
・治安は、良い。 夜に積み込み忘れたスーツケースが戻ってくる国柄。 感激した。
買い物はクレジットカード(VISA)で処理できる。現金は有料トイレぐらいか?
・ホテルは、部屋が広くきれい。今までのツアーでも最高レベルだった。
・ホテルの風呂は基本的にシャワー。今回はバスタブ付ホテルもあった。
・ホテルやレストランの料理は、少々塩辛い感じだが、おいしかった。
・魚(マス、タラなど)、マトン、鶏肉が多かった。

・地熱発電所の熱水を約30km離れたレイキャビッに地下パイプで送る。
 途中で2℃温度が下がる。各戸の蛇口では82℃のお湯が出る。有料だが安い。
・水道水(水)は無料、水は軟水できれいで飲める。

・ヘトリスヘイジ地熱発電所のタービン・発電機は東芝と三菱電機製
・地熱発電所は10か所ある。
・水力発電が70%、地熱発電が30%という電力構成。
電力はすべて自然エネルギーで、排出物ゼロを達成している。
・電力料金は日本の1/5と大変安い。
・安くて豊富な電力を利用して、アルミ精錬工場を稼働させ、世界シェアが第3位。
・現在、豊富な電力をイギリスに海底ケーブルで送電(売電)を検討中とか。

・特別高圧送電線は都市部だけ見られた。3相1回線で賄われている。
・特別高圧送電線の鉄塔は貧弱で、支線(ステー)で支えている。
 (日本の特高鉄塔は自立型。支線は使用してはならないと規定されている)
・高圧配電線は、木柱で電圧は6千~1万ボルト程度か?

・高速道路はない。レイキャビック周辺部の道路は4車線、
・国道1号線が島内をぐるりと一周している。制限速度は60km~90km。
・国道も途中に殆ど信号がない。交差点はサークルが多い。
・車のハンドルは、左ハンドル。
・自動車は、トヨタ、ホンダ、日産、三菱、マツダ、スバルなど日本車とドイツ車が多い。
 中には現代もあった。バスはほとんどがベンツ。
2008年のリーマンショックで国がデフォルト。北欧や米に出稼ぎに何千人も行った。
 現在は経済回復している。

 アイスランドの歴史
 この国は元来、無人島であったが、874年にノールウェイ人のインゴールヴェル・アルナルソンという人が発見し、『氷の島(アイスランド)』と名付けた。
 その後、彼はさらに西に進み『グリーンランド』も発見した。
 アイスランドは人々に不人気だった。名前が悪かったので、次に発見した島を『グリーンランド』と名付けた。
 アイスラン
ドが本来は『グリーンランド』と呼ぶにふさわしい景観である。
 アイスランドの気候
  冬は寒いが、-10℃前後であり、雪は大量に降る。吹雪になることが多いそうだ。
夏場は10℃~15度℃以内で、植物の生息には厳しい環境である。しかし大量の雪や雨の性で、一面の溶岩の表面に苔(コケ)が生している。
 
 気候的には、メキシコ湾暖流が回流してくるので、イギリスと同様に、高緯度の位置にもかかわらず、冬の寒さは厳しくなく、-10℃程度までしか下がらない。

この暖流の性で雨が多く、冬は雪が沢山降り、風が強く地吹雪になる日が多い。
たくさんの降雪により、アイスランドの氷河は年々拡大しているそうだ。

 一日の内で、天気がめまぐるしく変化する。晴れて太陽が出ているかと思うと、急に曇ってきて雨が降る。しばらくすると雨がやむ。そういう天気の繰り返しが多かった。
 ヨーロッパの天気に近い。一日の内に四季がある感じもする。
 アイスランドの国土
 この国は巨大なユーラシアプレート北米プレートがぶつかる太平洋中央海嶺という境界線上にあり、プレートが噴き出しているので、毎年約2cmの割合で国土が広がっている。

 火山の噴火で大量の火山灰が降り積もった不毛の地に、まず苔が生え、次に苔の有機成分を吸収して草が生え、次に背の低い木が生えるという自然界の生命の営みが至る所で見られる。土壌が火山灰で覆われ、酸性で痩せこけているので、羊の毛は汚れなくてふさふさしていた。ヨーロッパ各国やニュージーランドで見た羊とは違い毛がきれいだ。

  
  地球のプレート(地殻)地図
   (注)地図の右上に日本があり、日本の国土は3つのプレートが交わっている。
 アイスランドの火山
 地殻変動により、常に巨大なエネルギーが発生している。そのために国内に休火山と活火山を合わせると130もあり、活火山だけで30箇所あるという火山国だ。

 この数年間を遡るだけでも、世界的に大きな影響を与えた噴火が起きている。
2010年のエイヤフィカトラヨークトル噴火や、2011年5月のヴァトナヨークトル氷河の地下のグリムスヴォトン火山の噴火で、輩出した数千トンの火山灰のため、ヨーロッパ各地の旅客機の運行が全面中止になった。

 今回のツアーで立ち寄ったアイスランドの南端の街ヴィーク村の北側に位置するカトラ火山は標高1493mで、600平方キロメートルに及ぶ広大なミールダルスヨークトル氷河の真下に10kmに広がる巨大な火口がある。この活火山は40年から80年周期で大噴火を繰り返してきた。1918年の大噴火では、氷河の氷が解けだし、大洪水になった。

 このようにアイスランドの火山は氷河の下に火口があることが多く、噴火による溶岩や火山灰に加え、氷河が解けて大洪水になり大変危険である。
 氷河の厚さは、数百mから千数百mもある。それを突き破って火山が噴火する。

 過去の大噴火では、1783年から84年にかけてヴァトナヨークトル氷河スカフタレイダ火山の噴火で人口の1/4が死亡したと言われる。これは直接的な火山灰や溶岩等による死亡と、家畜が火山灰や有毒ガスなどで死に絶え、食糧不足などで飢餓による死亡者も多かった。

 この年は日本でも岩木山や浅間山が続けて大噴火し、天明の大飢饉が起きた。
この時は、世界の空は火山灰で覆われ、ヨーロッパ各地の日照が遮られ、夏の気温が上がらなかったと言われている。自然現象は人間の力の及ぶものではない。人々はそういう大自然の驚異の中で力強く生きながらえてきた。

 2010年にオランダのツアーに行った際に、エイヤフィカトラヨークトル大噴火に遭遇し、フランクフルトからオランダに乗り継ぐ航空機が運行停止になり、ドイツからオランダへ特別仕立てのハイウェイバスで移動した記憶がある。この時は1週間、ヨーロッパの航空機の運航が停止された。
 
 火山の溶岩や噴石や、火山灰が降り積もり国土をなし、平野部は岩と火山灰で埋め尽くされている。殆どが玄武岩(げんぶがん:代表的な火山岩)である。
 
 農業ができる土地(土)という部分は殆どない。火山岩は黒く至る所に転がっている。火山岩が風化して、次第に小石になり、さらに砂になる。
 有機物をほとんど含まない酸性なので、農作物は作れない。(もっとも、冬場は寒くて雪で覆われるので農業は成り立たない)。
 広々とした平原は牧草地もあり、短い草が生えている。馬、牛、羊が放牧されている。羊は冬支度で毛が長く伸びていた。
 アイスランドの氷河
 国土の1/3近くが氷河で覆われている。世界最大級の広大な氷河ヴァトナヨークトル氷河がある。その他、大きい氷河としてラングヨークトル氷河、ホフスヨークトル氷河、ソウルヘイマヨークトル氷河がある。

 スイスやニュージランドなど他国の氷河が地球温暖化で次第に小さくなる中で、アイスランドの氷河は拡大し続けているらしい。 
 氷河から流れ出る水は滝となり、川となって海に注ぐ。大小沢山の滝が見える。

 雪解け水や、氷河から溶け出る水が火山岩や火山灰がフィルターになり、石灰成分がほとんどなく、この国の水は大変冷たく、きれいな軟水なのでおいしい。
水道水が飲めるので、ミネラルウォータを買い求める必要はなかった。
ツアーの日々
 10月7日(金)
  出発の朝、JR学研都市線住道駅の信号故障で、電車の運行遅れが発生。何とか、集合時刻に15分遅れで間に合った。ひやひやした。
しかし、なぜ、この日に限って、トラブルが起きるのだろう?

    
 関空発10時45分 定刻出発      フィンエアー エアバスA330-300に搭乗
 座席が3-4-3  4列席の中央2席で、両側を挟まれた感じだった。
 隣に、他の旅行会社の女性添乗員が座り、真剣に現地案内書に目を通していた。
 聞いてみると、スロベニア、クロアチアに向かう十数名のツアーだそうだ。
   
  フライトマップ・ナビ     ヘルシンキからコペンへ   レイキャビックへ

往路は
 関空⇒ヘルシンキ:10時間10分
  乗り継ぎ待ち時間:約3時間
 ヘルシンキ⇒コペンハーゲン:1時間40分
  乗り継ぎ待ち時間:約4時間
 コペンハーゲン⇒ケフラヴィーク:3時間10分
関空⇒アイスランドまで、待ち時間を入れると、約22時間かかる。

帰路は、
 ケフラヴィーク⇒ヘルシンキ:3時間20分
 乗り継ぎ待ち時間:3時間30分
 ヘルシンキ⇒関空:9時間30分
アイスランド⇒関空まで、待ち時間を入れて、約16時間20分

 関空⇒アイスランド直行便のツアーがあるが、ビジネスクラス並みのツアー料金となる。 
 チャータ便で行くと、所要時間は12時間程度。


 参加者は25名(男性10名、女性15名)+添乗員Mさん
 レイキャビックケプラヴィーク空港到着 23時40分(現地時刻深夜)
 その後、バスでセルフォス地方のホテルへ1時間余り走行
 ホテルで、家内のスーツケースがバスに積み忘れが判明、大騒ぎ!!
 詳細は、トラブル編をみて下さい。
 10月8日(土)
観光開始初日、くもり空、気温は9度。
9時にホテルを出発、
  
ホテル前の広場にて、
中型バス(40名定員)で、ゴールデンサークル見学に向かう

  
 グトルフォスの滝、大水量で2段になって落下する。

 
 ナイヤガラのアメリカ滝を思い出した。周囲に民家はない。
 滝のすぐ近くまで観光道路が設置され、大迫力を満喫できる。

  
途中の岩肌の割れ目にひっそりと咲く草花や低層木の花

次の観光地にバスで移動
ゲイシール間欠泉が以前は60mも吹き上がっていたが、今は噴出しなくなった。
近くのストロックル間欠泉が活発に噴出している。
 
約5分間隔で噴出する間欠泉 ストロックル間欠泉
以前は30mの高さまで噴出していたが、今は約10mになっている。
 
 ただ今、噴出中


バスで次の観光地に移動
  
地下熱水を使い暖房し、ミニトマトの水耕栽培農園を見学、
天井にはたくさんの電球がぶら下がり、日照時間を電球で補完している。
ハウス内の日照・温度・水分・炭酸ガス濃度などコンピュータで管理
  
 熱心に説明を受ける            花粉の媒介にハチを養殖し使用している


次の訪問地は?
ユーラシアプレート北米プレートの突合場所(割れ目;ギャウ
アイスランドの島を南北に走るギャウ

地球の割れ目、ギャウの見学、地図でまず説明を受ける


地球の割れ目、両側が岩石の壁、ギャウの真上を歩く。
年間ここで2cm幅が広がっていると言われる。何とも奇妙な感じ。

観光用に床が設置されているので、歩きやすい

 
眼下に小さな教会がある          世界初の民主会議アルシングが開かれた場所

 
一休みの一行                  小さな滝が流れていた
 10月9日(日)
 
 あいにくの雨、吹き降りの日だった。セリャリャントスの滝に向かう。
 防寒防水コート・ズボンを妻に貸したので傘をさして途中まで行った。
 強風で、あっという間に傘の骨が折れてしまい、途中で引き返した。
 この滝は滝の裏側に観光道路があり、滝の裏を見学できるらしい。
 行けずに残念!


誰も傘をさしている人はいない。吹き飛ばされそうだった。



スコガ博物館(奥のガラス張りの建物)の見学、
屋外にクジラの骨?展示

  
 皮のなめしに使った機械          昔のミシンや家具類
  
 昔の小舟(木製)                昔の電話機、たくさん並んでいた

  
 昔の船舶無線通信室            古い道具類
 (注)この博物館には、電話や無線機がたくさん展示されていたので、『アマチュア無線』のページに
    詳細に掲示する予定


  
博物館外の景色 左に小さな教会と、右に小さな学校
この近辺の景色は、北ヨーロッパのような草木が生えている。

 
当時の学校の教室、住民がすくないので教室も小さい。
黒板はなかった。机上に石版を置いていた。

 
 小さな教会で結婚式が行われていた。

ここは木々が育ち、牧草も生えていた。
最近の火山噴火の影響がない場所かも?
 
 草葺き屋根で寒さを和らげた小さな民家、今は観光用で住んではいない。

 
 寒さを防ぐため、窓は小さく一か所が普通だった。


再びバスで移動、スコガの滝に向かう
 
 大水量のスコガの滝
 右側の山肌の道路を登ると、滝の流れ込み口(上流)まで行ける。

 
 カメラのレンズに水しぶきが降りかぶってくる

 
 滝から流れ出た川と広がる平原
ここは牧草が育っていた

再びバス移動。
  
 レイニスフィヤトラの海岸                 海に立つ2つの奇岩

  
  6角形の柱状節理                         浜の黒い砂利と砂
 
 岩体に入った柱状の割れ目。マグマが冷却固結する際、収縮して生じる。
 玄武岩では六角柱ができることが多い。                      
 (注)日本では北海道の層雲峡、兵庫県の玄武洞に見える                     

  
 バルト3国ツアーもご一緒だった砂原氏と      六角の石柱群(柱状節理)
   
 夕暮れのような垂れ込めた空       風が強く激しい波が轟音と共に押し寄せる
  
 一面のゴロゴロした溶岩に苔が生している  一部の草花が咲いていた
  溶岩にこのような苔が生すまで1000年かかる。   
 10月10日(月)
  ホテルの庭先で。
 アイスランドの日の出。日の出が見えるのは珍しいそうだ!
 

 久々に晴れた朝
 

 ホテル近くの農家、牧草を白いシートで巻いて発酵させている
  

 いよいよ、氷河の見物に出発
     
   最大の氷河ヴァトナヨークトル氷河見学に向かう途中のバスの車窓風景
 まず、立ち寄ったのは、少し小ぶりのスカフタフェトル氷河

   
 スカフタフェトル氷河へハイキング     途中の小さな滝とブッシュ

  
  スカフタフェトル氷河の先端部(舌)       氷河の先端、舌の拡大写真
 スイスの氷河は山肌を削り表面は汚く見えるが、アイスランドの氷河は火山灰が
 表面に着いて薄黒に汚れた感じがする。先端が青白く光っていない。

 
 氷河の先端(氷河湖)近くを歩いて観光する一行

 
 氷河湖と氷河の舌を見る
 
 氷河湖に浮かぶ彫像のような奇妙な氷河の塊

 
 スカフタフェトル氷河氷河湖と氷河


再びバスで移動
 ヨーロッパ最大級を誇るヴァトナヨークトル氷河を車窓から見る
 大地、山を覆い尽くす広大な氷河に圧倒される

 
 
 すぐ近くに氷河が迫る
 
 
 氷河の先端は氷河湖になり、さらに川となって海に流れ出る
 ヨークトルサルロン湖
 
 
 氷河湖を周遊する観光バス(船) 水陸両用だ!
 
 
 氷河湖の流氷の間をクルーズする観光バス船
 
 
 一瞬、オーロラを思わせる空の雲と陽光が醸し出す景色
 氷河湖面と氷河と雲と陽光の絶妙の組み合わせの一瞬
 

 氷河湖から流出し海岸に流れ出し解けずに残っている氷片
 ダイヤモンドのように氷の結晶が陽光に照らされてキラキラ輝いていた!
 

 溶岩が砕かれ細かな黒い砂になり、風紋が出来ていた
  

 溶岩が階段状に塊り、一筋の段々滝
 
 10月11日(火)
 昨日まで国道を南、さらに東に移動してきたので、今日は、国道1号線を西に向かいレイキャビックに戻る移動日、この日も天候不順。

 ヘトリスヘイジ地熱発電所の見学
アイスランド最大の地熱発電所で、出力は3万2千KW(原発の約1/20の発電量)東芝と三菱電機のタービン・発電機を設置し稼働している。
アイスランドの全発電量は、66万8千KW。(約原発1基分)
 女性ガイドから、地熱発電の説明を受ける。
ここは最新の設備で、発電量はアイスランド最大。地熱発電所は他に9か所ある。
全部で10か所の地熱発電所が稼働。

この地熱発電所の特徴は、
 ①アイスランドは国土全体にマグマが埋まっている
 ②大量のエネルギーを地下から取り出す
 ③取り尽さない工夫として、水を循環させる方式を採用している
 ④余ったお湯は、レイキャビック市内の各家庭の暖房等に給湯している
 ⑤発電による環境破壊は、ゼロエミッション(ノーポリューション)
 

 発電所内の説明パネルの概要
 アイスランドの国土の1/4は活火山の地域となっている。
 
 
 
 
 世界のプレート境界線と火山地帯を赤い帯で表示。

   
 (注)日本列島はプレートで覆われている。
    この危険な赤いゾーンの真上にある日本で、原発は本当に大丈夫か?


  
 400℃の熱水が循環している様子

 
 地下ににパイプを打ち込み熱水をくみ上げる。
 熱水と、ガスと、その他不純物を分離し、過熱水の蒸気でタービンを回す。

 
 三菱製のタービン発電機

 
 東芝製のタービン発電機

 
 地熱利用システムの系統図


 ブルーラグーンの屋外大浴場、受付カウンター
 

 世界最大の露天風呂ブルーラグーン
 ものすごい強風と雨の中、入浴する観光客
 

 恋人同士? 夫婦? 寒い中の語らい
 

 このブルーラグーンのお湯は、近くのスヴァルスエインギ地熱発電所の余った温水を引いてきている。地熱発電はエネルギー代がかからず、温泉や、家庭の暖房や、野菜の栽培に活用している。ブルーラグーン浴場は年間70万人が利用している。

 アイスランドは近年、地熱発電による安いコストで豊富な電力を使いアルミ精錬工場や、ITデータセンターを稼働させている。データセンターのサーバーは大量の電力を消費するので、世界のIT会社は安いコストのアイスランドのITデータセンターを使うようになってきた。海底光ケーブルを敷設すれば、世界中、どことでもデータ通信ができる。
 
 日本は火山国で、埋蔵されている地熱エネルギーは世界3位であるが、地熱エネルギー利用計画は立ち遅れている。全発電量のわずか0.3%に過ぎない。その理由は温泉業者の既得権や、電力事業の地域割り(9分割)規制や、政府の原発推進政策や、火山地帯の多くが国立・国定公園内にあり法律上の規制により進んでいない。
 
 一方で、日本の地熱発電に対する技術は世界トップレベルにある。
 今後、原子力発電に代わる安定したベース電力として積極的に地熱発電を開発し、国を挙げて取り組むべきだ。そういう斬新な政策を実行する政党が現れないだろうか?
 安全で安定したベース電力として、地熱発電はもっとも有効な手段の一つである。
 10月12日(水)
 レイキャビック市内観光(観光最終日)
 ホフジーハウス(迎賓館)
 レーガン大統領とゴルバチョフ書記長が1986年10月冷戦終結会談した場所
  

   ペルトラン
 地下発電所の温水をここに集めて、レイキャビック市内の各家庭に送る。
 高さ25.7mの6個の円筒形タンクがあり、1991年に完成した。 
 建屋内部に噴水を設け、間欠泉のイメージを演出。
 屋上は2時間で1周する回転展望台になっている。
 ここで、アイスクリームを食べたが、大変濃厚でおいしかった。                            
  

 6角形の柱状節理ををモチーフとした建物、窓枠も6角形
 

 館内のアイスランドガイドのハイビジョン画像から撮影
 

 

   
 三角形の目に見える海鳥 Puffi(パフィー)
 
 
 展望台からレイキャビック市内の景観
 雨でもやっているので、今一の写真

 
 上の写真と同様、市街の景観
 中央の尖塔が、ハトルグリムス教会

 
 ハトルグリムス教会

 プロテスタント・カルビン派教会、シンプルで斬新なデザインの建物
 雨が吹き降る中で、外に出て撮影。なかなかうまく撮れた。

 
 教会内部の祭壇に向かって、撮影。内部もシンプルなつくり。
 壁画やモザイクがない。祭壇にはキリスト像もない。
 ステンドグラスは2枚しかなかった。
 建築途中にリーマンショックのため国がデフォルトしたので、一時工事を中断。
 その後、再開し完成した。
 壁には温水を通して暖房しているので、内部は快適な空間になっている。
 向かって右側に説教台がある。

 
 内部後方に向かって撮影
 大きなパイプオルガンが設置されている。
 パイプオルガンのキーボード(演奏卓)は床に置かれている。
 下の写真
 
 この教会はコンサートホールとしても使用される。
 椅子の背もたれを後ろ向きに変えられる工夫をしている。
 
 教会の広場に立つアイスランド発見者(ノールウェイ人) 
 インゴールヴェル・アルナルソン像


 今日で観光は終了。
 この後、昼食をとり、自由行動。ショッピングセンターを見て回った。
 今日も雨のため、市内の徒歩での見学はできなかった。
 明日は、早朝出発のため、ホテルに帰り、早く就寝する。
 10月13日(木)
 今朝は3時起床
 4時ロビーで簡単な朝食
 4時半、バスに乗車

 早朝のホテル前広場、まだ真っ暗


 バスにスーツケースを積み込む


 空港に向かう途中で、バスの左後輪ダブルタイヤが1本脱落した
こんな事故は、今までのツアーで初めてのことだ!

2車線道路右側を走行中、『今朝は走行音が大きいな!』と気になっていた。
途中、『ガ・ガ―ン』というような大きな音がしたので外を見ると、なんとタイヤが外れて、左側の車線を転がっている!。思わず『タイヤが外れた!』と大声を出した。

 バスは減速して側道に停車し、事なきを得た。
もし、追い越し車線を他の車が走っていて、外れたタイヤと衝突し、そのはずみで我々のバスと接触、衝突していたら、大事故が起きたかもしれない。

 何とか、約30分後に救援の大型バスが来て荷物を積み替え、乗り換え空港へ向う。
飛行機の搭乗手続きは時間的に短かったが、特に大きなトラブルなしで済んだ。
 
 『何が起きるか分からないな!』という感想。
 10月13日~10月14日(金)
アイスランド ケフラヴィーク空港からヘルシンキまで2446kmの距離。
飛行時間3時間半。時差2時間。
チェックインは各自で自動チェックイン機を使用、
航空機は、ボーイング 757-200  座席は3-3

 


 まとめ
 ① 今回初めて、クラブツーリズムを使った。
   トラブルがなければ印象は悪くないツアーであった。
   スーツケースが手元にないというトラブルで、旅の楽しさは台無しになった。
   特に、強風と雨が続いたので、防寒着がなく3日目にやっと買うことができた。  
 ②ホテルは部屋が広くて快適だった。
 ③ホテルの朝食、夕食とも大変良かった。

 ④添乗員のMさんは『この道30年』のベテランの方らしい。(自己紹介によると)
  他の添乗員の指導的立場の方かも? 
  そういう立場の人が移動の際、スーツケースを積み忘れ、数の確認漏れをしたと
  いう、とんでもない事故に巻き込まれた。

  クラブツーリズムは事故に対し責任を持ち、善処をして頂きたい
 ⑤現地ガイド(女性)は大変熱心な方で、手抜きをしないで詳しい説明してくれた。
 ⑥天候不良は仕方ないが、ツアーの主目的;オーロラが一回も見えなかった
  大変残念であった。別途、オーロラに挑戦したい。
  オーロラ鑑賞は、アラスカかカナダのイエローナイフの方が良さそう。
 ⑦バスの席順を日替わり指定で、全員納得でよかった。
 ⑧アイスランドは環境の厳しいところだと思っていたが、地熱の利用等で、都市部はか  なりインフラが整備されている。今後、GDPも伸びる国だろう。
 ⑨今回のツアーでまた、たくさんの旅友ができた。
 ⑩昨年のバルト3国ツアーでご一緒になったご夫妻と今回もご一緒できた。
  こういう出会いも珍しい。

撮影に使ッたカメラ  
メーカ  種 類  品 番  レンズ 
キャノン   一眼レフカメラ EOS 7D   キヤノン ズーム 18-85mm
キャノン  ミラーレスカメラ EOS M3   TAMRONズーム 18-200mm
 Panasonic デジカメ  DMC-TZ57 ズーム 4.3-86mm