2017年3月18日(土)
大阪環状線の新型電車に乗った!

 昨日、東京から帰りに、大阪駅から天王寺行き大阪環状線で電車を待っていると、いつもと違った新しい電車がホームに入ってきた。
 JR大阪環状線は、左の写真のオレンジ色の四角い4ドアの古臭いデザインの車両(103系や201系)で、走行中に車体の床下の方で、ギシギシこすれるような音が聞こえる使い古した車体だった。

 昨日乗った車両は、右の写真で、最近、入れ替えになった323系車両で、外観も真新しくなり、3ドアとなっている。パンタグラフは、1本のシングルアーム方式に変わった。従来の鉄製車両からアルミ車体になり大幅に軽量化も図った。
 また、動力の電気系統は、従来のIGBTによる電力制御方式から、SiC(炭化シリコン)素子の採用により、電力制御時の発熱が少なくなり大幅な省電力化を実現した。

 動力は、1両に220KWのモータを2台積んでいる。8両編成なので、1編成では、
  (220KW×2)×8=3,520KW
 馬力に換算すると、1編成(8両)で、
  3,520KW÷0.76=4,640馬力

 詳しくは下のURLで紹介されている。
 https://www.jr-odekake.net/railroad/osakaloop_kaizou/323debut/

 車両の外観と、車内のデザインは下記のようなもの。



 JR学研都市線に使っている222系や223系と同様、アルミ合金製車両だが、ドアは3つになり、これにより環状線のプラットホームのドアー表示位置が統一されるようだ。
 
 全面切り替えにはまだ少し時間がかかるようだが、順次、新型323系に入れ代えられる。
車内で大きく変わるのは、ドアーの上に液晶表示があること、座席の途中に補助パイプ(黄色のパイプ)が設けられていること、プライオリティーシート(優先座席)には、一人・一人を仕切る手すりが取り付けられていること、など。
 大阪の電車は相変わらず丸い吊り輪をぶら下げているが、東京の山手線や地下鉄の新型車両は三角形の取っ手をぶら下げている。この方が自然と掴めるのでいいと思うが・・。

    
      大阪の電車の吊り輪                 東京の電車の吊り輪
  
 新型車両は走行音が静かで、エアコンの音も静かで、加速・減速時の前後の揺れも少なく大変快適な車両に仕上がっています。今後、大阪近郊の電車も、東京並みの電車に入れ代わって行くようです。

 


2017年3月15日(水)
名門、東芝はどうなるのでしょう?

 電機メーカの優良企業で、その技術の高さを誇ってきた東芝が今や“風前の灯”というような状態に陥っている。企業経営の失敗が招いた結果と言えるが、経営者が会社を更に良くしようと取り組み、その結果がこういうことになっってしまった。非常に残念な気がする。

 東芝は、世界に誇るいろんな事業があった。
 半導体のフラッシュメモリーは、スマホやパソコンや、カードや、その他の電子機器の情報記録や保存に欠かさない部品で、電源を切ってもデータが記憶されるメモリーである。この分野で世界1、2を争う会社である。三重県四日市に巨大な半導体工場があり、フラッシュメモリー(EEPROMという部品)の生産をしてきた。

 また、病気になれば世話になる医療の検査機器も有名で、CTスキャンや、MRIは世界でも指折りのメーカであった。特にMRIは世界ナンバー1だった。『だった』と書いたのは、すでに医療機器事業はキヤノンに約6000億円で売却済みになっている。
 
 また、最近のニュースでは、東芝TECという東芝の子会社で、金銭登録機、一般にレジと呼ばれるお店の現金やカード支払いをする機械で、この分野でも高い占有率を有していた。このように、東芝は虎の子事業を次々と売却し、現金化している。

 その理由は原子力事業で巨額の赤字を出し、債務超過(負債が資産を上回る)、すなわち借金が会社の資産を上回る事態に陥っているからである。
 
 昨日、ニコニコ動画で記者会見を見たが、会社の経営に失敗するとこういうことになるという見本を見せられた感じがする。

 『売れる事業は売る!』 そうしないと現金が手に入らない。儲かっていない事業は売りに出しても買い手がない。
 『売れる事業は売る!』 そうすると自社の強み、稼ぐ事業が無くなってゆく。まさに悪循環のスパイラル状態に入り、ドンドン下降する。底なし状態に陥る可能性がある。
 名門東芝がまさにそういう状態に陥った感じを受けた。

 そのすべての理由は原子力発電事業にあるようだ。
 東芝は、日立や三菱電機などと同様に重電が強い会社で、アメリカの重電メーカであったWH(ウェスティング・ハウス)を買収した。
 WHは原子力発電所の建設で、新しい設計の原子炉『AP1000』というモデルを発表し、これが素晴らしい設計の原発だ!ということで、原発事業を骨格に据えた東芝WHの買収に踏み切った。
 
 2008年にWHはアメリカで4基の原発を受注した。サウスカロライナ州VCサマーの2号機、3号機を、ジョージア州でボーグル3号機、4号機の4基である。この4基の原発は新しい設計の『AP1000』モデルであった。

 東日本大震災後の原発の安全性の見直しで、アメリカ原子力規制委員会(NRC)は、この『AP1000』の審査を始めたが、航空機が衝突しても大丈夫な対策を要求された。
その設計変更や許認可審査に大幅な時間がかかった。やっと2011年に承認され、2013年に建屋建設が始まった。

 新型で素晴らしい設計と評判が高かった『AP1000』は、机上の設計は素晴らしいものだったが、現場で工事を進める上では、従来になく難しい課題があり難航した。
 
 その理由は、『AP1000』は定格出力が100万KWであるが、敷地面積は従来の原発の70万KW級の狭い土地に建てられることを売りにしていた。小型高出力を売りにした新型原子炉は実際の工事を進める上で、設計図通りに進められないことが分かった。
 熱出力が100万KWと大きいため、原子炉の重量が大きくなり、それを支える鉄筋や鉄骨が増え、冷却用配管や制御ケーブルが複雑に走り、その量が増え、狭い敷地に据え付けるという当初の特徴を生かしながら、安全性の確保を保つため、作業の難しさで、遅れや変更が繰り返された。

 さらに、アメリカは1979年に起きたスリーマイル島の原発のメルトダウン事故以来、原発の新設がなかったので、現場の熟練工が居なくなり、また現場管理のノウハウが無くなっていた。
 
 その結果、工事が行きつ戻りつの状態になり、、なかなか予定通りに進まず、伸び伸びとなり、人件費がかさみ、納期遅れの賠償などを合わせると1兆円を超える巨額の損失を招いたことになっている。

 原発を会社の基幹事業に据えた東芝が思わぬ苦境に陥り、コツコツ育ててきた虎の子の事業を次々と手放さざるを得なくなった。
 これは、経営者や社員にとって、涙が出る話だと思う。また株主に対する責任の重さをいう面で計り知れない汚点だと思う。
 社員は懸命にやってきたのに、突然、他の会社に自分の事業が売却される、身売りされるという悲しい出来事になっている。

 経営者の責任、会社の経営という仕事のむずかしさを感じる。

 振り返って考えると、『全てよし』ということはない。良いことがあれば、何かその反面があるはずだ。『AP1000』は70万KW級の原発の土地の広さで、100万KWの発電ができるという商品の特徴は素晴らしかったが、3割の土地面積の効率化の裏に潜む罠を見抜けなかったようだ。

 さらに、福島第一原発の水素爆発以来、原発の安全性に疑問符が付く時代になっている。今後、先進国では原発の稼働には、安全性を担保するために、多額の費用が掛かることになり、原子力発電コストが他の発電コストに対して優位性があるとは言えなくなる。先進国は電力需要の成熟化と、省エネ家電や機器の広がりなどで、電力需要は大きく伸びる時代ではなくなっている。

 そういう中で、原発は発展途上国の電力需要増を担う立場に変わってゆくような気がする。




2017年3月11日(土)
何でもあり、何でも正しい?

  3月3日ひな祭りのコラムで、『教育勅語』と、戦後の『教育基本法』を対比させ掲載したが、安倍政権はこの教育基本法を改正した。その内容を下に掲載する。

 改正教育基本法(平成十八年十二月二十二日)

 我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
 我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
 ここに、我々は、日本国憲法 の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。

と変わった。
 改正・教育基本法について2013年11月16日 朝日朝刊で、こう述べられている。

戦後の民主主義教育の基盤となった旧法を衣替えし、2006年12月に第1次安倍内閣の下で成立した。全18条。これまでの「個人の尊厳」を継承しつつ、教育の目標に「我が国と郷土を愛する態度を養う」という愛国心や、「公共の精神」という規範意識も盛り込んだ。「生涯学習の理念」「大学」「私立学校」「家庭教育」などの条項は新たに付け加えられた。

 さて、朝刊によると、連日、話題沸騰の森友学園の記事が載っている。読んでびっくりしたが、籠池理事長は、建設事業費について聞かれ、「7億円も、15億円も、23億円もどれも正しい」という言い方だ。大阪府に対しては学園の経営が正常に運営できることを示すため建設費を7億5600万円円と少なく提出し、逆に国に対しては補助金をできるだけたくさんもらうために、府に出した金額の約3倍で提出し、国はそれをもとにすでに補助金を支払っているという。何とも馬鹿げた話である。このように森友学園が開設しようとしている『瑞穂の国記念小学院』の建設費用の申請額については、とんでもない話だと言わざるを得ない。こういう話が、通るなら『何でもあり』となる。
 『自分に都合がいいように事実を解釈し、世の中を渡ることができる』というやり方だ。
「自分は間違ったことはしていない」ときっぱり言い切っている。

 こういう人だから、幼稚園で『教育勅語』を諳んじさせるようなことを平然とやっている。
 そもそも、「瑞穂」とは、みずみずしい稲穂という意味。「瑞穂の国」とは、稲穂が実る自然豊かな国だという意味。この意味では何も問題はない。
 
 一次安倍内閣時代に、テレビのぶら下がり取材の際に、バックに使っていた田舎の風景が思い出される。あのイメージだと思う。だから、安倍さんと、安倍さんの奥さんと籠池理事の描くイメージは合っているのだろう。

 『瑞穂の国記念小学院』の入学募集のホームページが下記に掲載されている。
  http://www.mizuhonokuni.ed.jp/

そこには、下記のような募集のための小学院の教育方針が掲載されています。
 
 日本で初めてで唯一の神道の小学校です。キリスト教や仏教の学校は日本には沢山ありますが神道の小学校はありません。神道は宗教ではありません。

 神の道とは、日本民族祖先以来の生活原理であります。
日本人の伝統的信念ならびに情操を一般的に神道と呼称している。
 神社信仰は神代も現代もへだてなく日本国民(民族)全体の信仰であり、日本人個人の宗教を超越した共通の信仰理念であり、日本文化の底流にあるものとして、日本人の考え方、日本人の神観念を窺うことができる。
 神道を中心理念としており、小學院東正門横に學院内神社が鎮座され、天照大御神様を中心として、天神地祇八百万神(あまつかみくにつかみやおよろずのかみ)をおまつりしています。
 初等教育期は日本人としての国家観を醸成するにとても重要な時期であり、常に天照大御神様をはじめ八百万神に見護(みまもら)れているという認識がとても心強く思うものです。

と表記されています。

 防衛大臣の稲田氏も『教育勅語』はいいことを言っていると話ている。確かに全文が間違っているとは思わないが、『勅語』という意味がまず問題になる。
 『勅語』を辞書で見ると、①天子の言葉、みことのり ②明治憲法下で、天皇が大権に基づき、国務大臣の副署を要さないで、直接国民に対して発した意思表示 ③教育勅語のこととなっている。
 
 幼稚園児に『教育勅語』を覚えさせる、諳んじさせるという教育は如何なものか?   懐古主義なのか、平成の現、天皇がご高齢にもかかわらず、日本の象徴として、旧日本軍が荒らしまわったアジア諸国を訪ね、頭を下げている姿を拝し、天皇様が国民と共にという活動をされている中で、軍国主義時代の郷愁を感じさせるような人たちがいることに恐怖を覚える。
 
 この日本人気質(ニホンジンカタギ)は、欧米諸国の人々とは違う独特の性格を持っているように感じる。彼らは個人主義が強く、それでいて他人に迷惑をかけることがないように行動ができる。そういう教育を小さな時から受けている。
 日本人は、『皆で渡れば怖くない』的な全体で動く。全体を乱してはうまくゆかないから、『和を以て尊し』となる。他人との和が、個人より大切という考えが根底にあるように思う。
 会社で、仕事をする場合には、これが『以心伝心』で、細やかなことまで指示しなくても、仕事がうまく進むという大変便利な面が生かされてきた。
 反面、海外に工場が進出した際に、現地人は全く性格が違い、うまく事が運ばないことに困惑することが多いことに気付いた。最近はグローバル時代になり、その辺のノウハウが分かってきたが・・。

 話が少し逸れたが、『瑞穂の国記念小学院』は建屋が殆ど完成してしまっているが、今後どういう動きになるのだろうか?



2017年3月7日(火)
一番怖いのは、ミサイル攻撃だ!

 昨日、『北朝鮮が4発のロケットを発射した』というニュースが報道されています。ロケットは日本海の排他的経済水域に落下したということです。

 ヨーロッパに行く場合、航空機がこの付近の海域を通過します。3次元空間と時間軸の4次元の世界ですので、衝突する確率的には非常に小さいですが、事故が起きないとは言えません。本当に薄気味悪い物騒な話です。

 東芝が7000億円を超える赤字で苦しんでいます。名門東芝は重電メーカであり、家電メーカであり、IT、通信、半導体メーカであり、医療機器メーカであり、電気に関する機器やサービスを提供する総合メーカだったのですが、『なんでもござれ』という経営スタンスでは世界と戦えないということで、最近、各メーカは自社の強み分野に事業を集中特化することが流行っています。

 東芝は既に家電事業は中国のメーカに売却し、CTやMRIの素晴らしい医療検査機器、および医療機器サービス事業はキヤノンに6000億円で売却しました。さらに、虎の子のメモリー半導体事業を分社化し、手放そうとしています。残念ですが・・・。
 その理由は経営破たんしているから現金が必要なのです。

 東芝は原子力発電事業に集中して、『世界の原発メーカになろう』という方針で取り組んできました。 非常にタイミングが悪いというか、不運というか、福島第一原発が水素爆発する大事故を起こしました。その後、世界各国は原発の安全性に疑問を持ち、設備の見直しが行われました。
 
 既存の原発の安全対策のための追加工事はもちろん、新設の原発は設計から見直し、新たな技術やシステムなどを含め大幅な安全対策が必要になり、安全基準が大幅に強化されました。

 東芝はアメリカの原発メーカの名門、WH(ウェスチング・ハウス)を買収し、アメリカで4か所の原発を受注し工事を進めていましたが、安全基準の強化で対策に手間取り、工期が大幅に伸び、完成引渡が遅れ、その賠償や人件費が嵩み、巨額の損失を出したということです。

 もう一つの要因は、アメリカは1979年3月28日のスリーマイル島原発のメルトダウン事故以来、新原発の建設がなく、原子炉工事のノウハウを持った人が少なくなり、うまく工事が進まないことも遅れにつながっった要因だと言われています。
 
 さらに、アメリカは、国内で産出されるシェイルガスやオイル(原油を含んだ土)の掘削や抽出が進み、国内需要を満たせるようになり、原油が安くなったことです。
 建設工事費が高く、長期間かかる原発に魅力が無くなったということです。

 そういう背景が重なり、東芝の原発にかけるという思惑に対し、逆風が吹きまくっているという状況になりました。
 
 その結果が工期遅れにつながり、大きな損失を発生させているということです。今後さらに損失が拡大する恐れもあるとも言われています。

 それにしても、7千億円という損失は考えられない巨額です。
火力発電所なら、100万KW級で1000億円弱で出来ますから、7000億円もあれば7基分、700万KW以上の発電所が裕に建設できることになります。
 
 原発の安全性を高めるため大幅な設計変更が必要になり、建設部材の調達にも時間がかかったり、工事の技術面の問題もありといろんな条件が重なった結果です。

 
 ここだけの話ですが、一番怖いのはミサイルで原発をターゲットにされることです。
 
 原発は地震の揺れや、津波の浸水に対して十分な安全対策をされているので、まず安全だと思います。これは想定した基準に対し安全を見こんで設計しているからです。
 
 自然現象に対して絶対安全はありませんが、今まで起きた過去の地震規模を参考に、震度やマグニチュードやガル(揺れの加速度)を基にし、その上にある安全率をかけて設計しています。それを上回る前代未聞の震災等が起きれば破壊されますが、その確率は非常に低いと言うことです。絶対安全はなく、ある確率の範囲で安全だということです。
 
 しかし、自然現象と違い、人為的な攻撃については、厄介な話で、非常に対応が難しくなくなります。一つの原発をターゲットに集中的に数発のミサイルで攻撃されれば破壊され、連鎖的に次々と破壊が進む可能性が大きいのです。ある原子炉が破壊されると、放射能で作業員が大量被ばくし作業不能に陥る可能性は否定できません。

 ですから、原発銀座と言われる福井県南部の敦賀市や小浜市は14基の原発が集中して並ぶ地域で、ここの原発の一つを集中攻撃され制御不能に陥れば、次々と連鎖爆発が起きるでしょう。その結果、琵琶湖や近畿地方、北陸、中部、さらには関東まで放射能汚染されることも考えられます。日本は破滅です。

 原発は建屋の内外に無数の電線やパイプが張り巡らされています。それが原発を制御している神経系統のようなものです。これがミサイルで破壊されれば、原子炉そのものは頑丈に造られているので破壊されなくても、制御系が破壊されれば、原子炉は制御不能に陥ります。

 東日本大震災では地震の揺れに対しては耐えましたが、その後の電源喪失により冷却不能になり水素爆発に至ったのです。
 その結果、福島第一原発の1号機、2号機、3号機とメルトダウンし、次々と水素爆発につながりました。
 自衛隊や東京消防庁の決死の放水活動で何とか炉心の冷却に成功し、炉心そのものの爆発は逃れましたが、燃料棒は溶けてメルトダウンした状態で止まりました。
 高い放射能で、6年経った未だに手が着けられない状態です。

 北朝鮮の4発のミサイル同時発射の映像を見ると、あれが原発銀座の地の落下した場合、果たして原発の安全は確保できるのか? 

 もし戦争が起きた場合、戦闘機や戦艦や戦車の様な従来型の兵器で戦うよりも、ミサイルで原発を狙われるのが一番怖いと言えます。
 
 原発は制御不能になった場合は自己暴走するので、そうなれば手が着けられない状態に陥ります。
 有事が起きれば、北の将軍さんは、日本の米軍基地を攻撃のターゲットにすると言われていますが、彼は原発を狙ってくるのではないかと思います。

 アメリカの最新の戦闘機に搭載するロケット弾は地下60mの防空壕も破壊する威力があると言われています。
 そういう強力なロケット弾で原発を狙われたら全てがお仕舞になります。

 原発は原爆と違い、瞬間的な爆発ではなく、原爆以上の膨大な放射線汚染を広範囲にもたらすので、人や生物は長い間住めなくなります。日本列島の破滅です。

 戦闘機でスクランブル発進して、日本海側の防衛に航空自衛隊が活動しています。しかし、原発にミサイルの照準を合わせられたら、どう防衛・防護するかシュミレーションする必要がありそうです。

 高度な文明社会になり、快適で、便利で、豊かに暮らしているが、反面、そういう危険性が高まっていることも事実としてとらえておく必要が出てきました。

 テレビで、北の4発のミサイル発射の映像を見ての感想です。



2017年3月3日(金)
今日はひな祭り、

 今日は節句で、ひな祭りでした。娘たちが小さい頃は、雛段に雛人形を飾って、喜んでいましたが、その二人の娘が嫁いで、孫ができ、孫が中学校や小学校に行くようになり、この春は高校受験というような年代になりました。
 以前の子育てをしていた頃が懐かしく思い出される昨今です。生活パターンが大きく変化して、ひな人形に思いを込めるようなロマンティックな時代でなくなり、ひな人形を製造し販売するような業界の方々は、大変厳しい状況になっていることともいます。
 
 3月3日は節句だという言葉だけが残って、節句に何をしたのかというしきたりがドンドン消えてなくなりつつあります。
 2014年3月4日に、近江商人の館を見学しました、その時の立派なひな人形の記事をご覧ください。近江商人が活躍した時代の豊かな暮らしぶりが分かります。


 最近、日本、いや世界中が今までと違った断絶の時代を迎えています。変化の時代と騒がれて久しいのですが、単なる変化ではなく、従来の延長線上にない変化が起きています。

 表現が悪くて恐縮ですが、猫の杓子も『スマホ』を持ち、スマホに興じる時代です。お小遣いの大部分をスマホに充てるような人も多いでしょう。スマホが何かを生み出せばいいのですが、単なる時間潰しでやっているとなると、ますます取り残されそうな予感がします。

 テレビや新聞やインターネットを騒がせている内外の出来事に驚かされることが多くなりました。想定外のアメリカのトランプ大統領就任、マレーシアのクアラルンプール空港で毒ガスVXにより金正男氏が殺害され、国内では、豊中市の森友学園の小学校用地に国有地を何と時価の86%の値引きで売り払ったこと。14%引きなら、産業廃棄物がある土地だからという言い訳が通じるかもしれないが、86%引きであれば、他にも沢山買い手があったはず。そういう訳が分からない取引が起きています。

 もともとこの土地は、9億5600万円という公示価格だった。それが1億3400万円で売却している。実に86%引きですよ!

 当初、埋まっている廃棄物を深さ3mまで掘るのに要する費用が7000万円かかるという見積りで積算していたが、更に深いところ(3.8m)に産業廃棄物が埋まっていることが分かり、更に80cm掘るのに7億円かかる? という見積が出て、あっという間に売却した。これはあり得ない話です。
 ということは、裏に何か、政治力が絡んでいる。ということで国会でおおもめになっています

 この塚本幼稚園が『瑞穂の国・記念小学校』を建てるということで国有地の払い下げを受けたことが引き金になっているのですが、この額の根拠が奇怪な状態です。

 国会の予算委員会がこの問題で連日持ちきりになっているが、これは氷山の一角だと思います。いわゆる『口利き』というやつで、文科省の天下り斡旋もしかり、新幹線の誘致もしかり、リニア新幹線の建設もしかり、原発再稼働もしかりである。

 話が逸れたが、この森友学園・塚本幼稚園は独特の園児教育をしている。
中国の『四書五経』を素読させたり、『大学』を読本に使ったり、『教育勅語』を唱和させたりしていると聞く。

 ネットで見たが、2014年、森友学園の塚本幼稚園を安倍昭恵夫人が訪問した際、籠池理事と並んで教壇に立ち、園児たちが声を合わせて『日本国のために活躍されている安倍晋三内閣総理大臣を、一生懸命支えていらっしゃる昭恵夫人、本当にありがとうございます。ぼくたち・わたしたちも頑張りますので、昭恵夫人も頑張ってください』と全員が声をかけると、昭恵夫人は「感動しちゃいました」と話して涙を流していた。

 これを見ると、北朝鮮のマスゲームなどで人々が笑顔を作り、『将軍様万歳』を叫んでいる光景を思い浮かべた。

 人間の思想統一を子供の頃から実行する、正しい人間になるために道徳を教えるという大義があるのだろうが、型にはめて、自由に個性をのびのび育てることが大切ではないのか。

 自由が行きすぎれば、自由という名のもとに何でも自分勝手にふるまうということでは、自由の履き違えになるが、他の人に迷惑をかけない範囲で、という規則をわきまえることをきちっと教えなければならない。
 
 塚本幼稚園の園児の律儀な態度と、けなげな言葉を聞いていて、そういう感じを受けた。現在の日本にも、こういう教育をしている幼稚園があったのかと驚かされた。
 
 更に、塚本幼稚園は『教育勅語』を諳んじさせていると聞いた。
 
 『教育勅語』とはどういう内容だろうか? 
インターネット上に掲載されている『教育勅語』を拾ってみた。
 原文は、漢字とカタカナの表現で、文語体で句読点はないので、分かり易いように句読点を付けてみた。

 小学に行く頃(昭和25年頃)に、親から『教育勅語』という日本人として守るべき規律の様な勅語(天皇陛下から賜ったお言葉)があったという話を聞いたことがある。
 母親が「朕思うに我が皇祖皇宗・・・』とわけの分からんことを淡々と最後まで言っていたことも覚えている。
 終戦まで、国民はだれもが諳んじることが出来なければならない決まりだった。
読んでみると、抑揚があり、なかなかの銘文である。最初と最後の文脈以外は、今の日本人にも大切なことだと思う。


 明治天皇の命で、明治23年10月30日発布
 敎育ニ關スル勅語(教育勅語原文)
 朕惟フニ、我カ皇祖皇宗、國ヲ肇ムルコト宏遠ニ、徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ、我カ臣民、克ク忠ニ、克ク孝ニ、億兆心ヲ一ニシテ、世々厥ノ美ヲ濟セルハ、此レ我カ國體ノ精華ニシテ、敎育ノ淵源亦、實ニ此ニ存ス爾臣民、父母ニ孝ニ、兄弟ニ友ニ、夫婦相和シ、朋友相信シ恭儉己レヲ持シ、博愛衆ニ及ホシ、學ヲ修メ、業ヲ習ヒ、以テ智能ヲ啓發シ、徳器ヲ成就シ、進テ公益ヲ廣メ、世務ヲ開キ、常ニ國憲ヲ重ジ、國法ニ遵ヒ、一旦緩急アレハl、義勇公ニ奉シ、以テ、天壌無窮ノ皇運ヲ、扶翼スヘシ、是ノ如キハ、獨リ朕カ忠良ノ、臣民タルノミナラス、又以テ、爾祖先ノ遺風ヲ顯彰スルニ足ラン、
斯ノ道ハ、實ニ我カ皇祖皇、宗ノ遺訓ニシテ、子孫臣民ノ、倶ニ遵守スヘキ所之ヲ、古今ニ通シテ、謬ラス、之ヲ中外ニ施シテ、悖ラス、朕爾臣民ト倶ニ、拳々服膺シテ、咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ、

明治二十三年十月三十日
御名御璽



 読み方
 朕(ちん)惟(おも)ふに 我が皇祖皇宗(こうそこうそう) 国を肇(はじ)むること宏遠(こうえん)に 徳を樹(た)つること深厚(しんこう)なり 我が臣民(しんみん) 克(よ)く忠に克く孝に 億兆(おくちょう)心を一(いつ)にして 世々(よよ)厥(そ)の美を濟(な)せるは 此(こ)れ我が国体(こくたい)の精華(せいか)にして 教育の淵源(えんげん)亦(また)実に此(ここ)に存す

爾(なんじ)臣民(しんみん) 父母に孝に 兄弟に友に 夫婦相(あい)和し 朋友(ほうゆう)相信じ 恭儉(きょうけん)己れを持し 博愛衆に及ぼし 學を修め業(ぎょう)を習ひ 以(も)って智能を啓発し 徳器(とくき)を成就(じょうじゅ)し、進んで公益を広(ひろ)め 世務(せいむ)を開き 常に国憲を重んじ国法に遵(したが)ひ 一旦緩急あれば義勇公に奉じ 以って天壌無窮(てんじょうむきゅう)の皇運(こううん)を扶翼(ふよく)すべし 是(かく)の如(ごと)きは 独(ひと)り朕が忠良の臣民たるのみならず 又以って爾祖先の遺風を顕彰(けんしょう)するに足らん

斯(こ)の道は 実に我が皇祖皇宗の遺訓にして 子孫臣民の倶(とも)に遵守すべき所 之(これ)を古今に通じて謬(あやま)らず 之を中外(ちゅうがい)に施(ほどこ)して悖(もと)らず 朕爾臣民と倶(とも)に挙々服膺(けんけん
ふくよう)して咸(みな)其(そ)の徳を一(いつ)にせんことを庶(こ)ひ幾(ねが)う


 現代語訳
 私は、天照大神を皇祖とし神武天皇を初代天皇とする私達の祖先が、遠大な理想のもとに日本の国を始め、また祖先が立てた道徳は、実に奥深く慈しみ厚いものであることを固く信じます。そして、国民がよく君に忠義を尽くし、父母に孝行を励み、全国民が心を一つに合わせて、今日に至るまで、忠孝の美風を作り上げてきたことは、日本の国柄の最も優れた美点であって、私は教育の根本もまた、この点にあると信じます。

 国民の皆さんは、子は親に孝養を尽くし、兄弟、姉妹は互いに仲よく、夫婦は敬愛の心をもって睦まじく、友人は誠の心をもって信じ合い、他人に対しては礼儀を守り、自分に対しては慎み深く、広くすべての人々に愛の手を差し延べ、学問に励み、職業を習って身につけ、知識を広めて才能を伸ばし、立派な人格を完成し、さらに進んで、公共の利益を増進し、世の中のためになる仕事をすることが大切です。また、いつも法律や秩序を守り、もし一たび国家に非常事態が起こったならば、正しい勇気をもって、真心を捧げて、天地とともに限りなく栄える、皇室を中心とした日本国の運命を助けなければなりません。

 これらの道徳を良く実行することは、単にわが国の立派な国民としての当然の務めであるばかりでなく、私達の祖先が、今日まで身をもって示し残された、忠孝という伝統的美風を、更にいっそう明らかにすることでもあります。

 このような国民の歩むべき道は、祖先が残し、代々受け継がれてきた教訓であって、皇室の子孫も、国民も等しく守ってゆかねばならないところであると共に、昔も今も、いつの時代に行なっても誤りがない道であり、日本だけでなく、世界中どこの国で行なっても、間違いのない道であります。

 私もまた、国民の皆さんとともに、父祖の教訓を常に胸に抱き、この道徳を守り実行して共にすることを、心から念願するものであります。



教育勅語の12の徳目
1. 父母ニ孝ニ (親に孝養を尽くしましょう)
2. 兄弟ニ友ニ (兄弟・姉妹は仲良くしましょう)
3. 夫婦相和シ (夫婦は互いに分を守り仲睦まじくしましょう)
4. 朋友相信シ (友だちはお互いに信じ合いましょう)
5. 恭倹己レヲ持シ (自分の言動を慎みましょう)
6. 博愛衆ニ及ホシ (広く全ての人に慈愛の手を差し伸べましょう)
7. 学ヲ修メ業ヲ習ヒ (勉学に励み職業を身につけましょう)
8. 以テ智能ヲ啓発シ (知識を養い才能を伸ばしましょう)
9. 徳器ヲ成就シ (人格の向上に努めましょう)
10.進テ公益ヲ広メ世務ヲ開キ (広く世の人々や社会のためになる仕事に励みま  しょう)
11.常ニ国憲ヲ重シ国法ニ遵ヒ (法令を守り国の秩序に遵いましょう)
12.一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ (国に危機   が迫ったなら国のため力を尽くし、それにより永遠の皇国を支えましょう)




 平和憲法下の教育基本法
 
第二条)
教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

1. 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳   心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
2. 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の   精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度    を養うこと。
3. 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精   神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養う   こと
4. 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
5. 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、   他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。


 
私たちはこの教育基本法をしっかり守ってゆきたいものだ!