2020年4月7日(火)
CDプレーヤの音飛びの修理
新型コロナウィールスの蔓延で、緊急事態宣言が出され、外出が制限されているので、家の周辺でウォーキングしたりして、買い物以外に極力出歩かないようにしている。 時間の余裕ができたので、最近はCDレコードの棚から、適当にクラシックなどを選んで聞く時間が増えた。自室(部屋)が狭いので、大型スピーカが置けない。そこで、YAMAHA 10モニ(NS-10M)で聞いている。スピーカボックスが小さいので、低音が出ない。そこで、ONKYOのスーパウーファ SKW-320を増設して重低音を補助している。これで何とかオーケストラの厚みが再生できるようになった。アンプは小さなものを使っている。 CDプレーヤは以前ポータブルCDプレーヤを使っていたが、今は、オークションで手に入れたDENON DCD-1550AR(中古品)を使っている。最近、頻繁に音飛びするようになった。音がフッと途切れ(コンマ何秒の短時間だが)、せっかくの雰囲気が丸つぶれになってしまう。 ダメもとで修理をしようと決心した。 原因は光ピックアップという部品にあるはず。この部品はCDプレーヤの肝となる精密部品で、直接手を加えて修理ができない。そこで、アマゾンで交換部品を探したが、品切れ状態。部品はsharp製。2週間ほどしてアマゾンから入庫のお知らせがあり、SHARP製の互換品だ。もちろん中国製。値段は2280円(税・送料込み)。注文したら3日後に届いた。 その中身は下のような部品、これが光ピック。 この部品を取り換える。 ![]() 撮影のためレンズカバーを外すと、直径5mmほどの小さなレンズが見える。 レンズを上・下、左・右に動かすコイルが4個取り付けられている。右端のギザギザ(ギア)は、光ピックを移動(駆動)させるギアー(歯) ![]() レーザーダイオードから赤色レーザー光線が出て、レンズを通してCDディスクに照射し、反射光を同じレンズを通して受光素子で検出する構造になっている。 横から見るとこういう感じ。 ![]() 音飛びの原因は殆どが光ピックアップの不良なので、正常品と交換すれば直るはず。 そこで、プレーヤの筐体カバーを外し、CDを出し入れするローディングメカをばらし、トラバースという光ピックを移動させるメカから、光ピックを外して新しい光ピックと置き換えた。調整箇所はなし。作業は比較的スムーズに終わった。特段の工具は必要なし。 さて、動作の確認をする。 ローディングトレイのオープンスイッチを押して、トレイを出してCDを載せ、トレイを収納させ、プレイボタンを押すと、うまくTOCを読み込んだ。 TOC(Table of Contents) TOCというのは、CDディスクに書き込まれた情報のことで、曲目や曲数や演奏時間が記録されている場所で、ディスクの最内周に書き込まれれている。 CDプレーヤは、このTOCをもとに曲数を表示したり、演奏時間を表示する。また、選曲の際の頭出しの場所を探すのに使われている。 TOCが正常に読み込めれば再生ができるはずなので、プレイボタンを押すと演奏が始まった。 音飛びもなく、正常に再生できるようになった。 HiFiオーディオ用CDプレーヤは、数万円から数十万円で売られている。修理に出せば数万円を要求されたり、古い商品はメーカに出しても、修理期間終了とか、修理部品がなくなったとか、修理不能と断れることが多い。そういう時は自分で直すか、廃棄処分しかない。 今回、修理したDENONCDプレーヤ DCD-1550ARは古い商品だが、幸い交換部品が入手出来たので、何とか蘇らせることができた。これでしばらく音楽を楽しめそうだ。 今回の修理事例をご紹介しました。 |
2020年4月6日(月)
簡易マスク、消毒液の作り方
もうしばらくの我慢でしょうが、マスクとアルコール消毒液が手に入りません。近くの薬局を数軒回りましたが、「入荷予定が分からない」という返事です。入荷してもあっという間に売り切れだそうです。 政府は布製マスクを一戸に2枚配る(ポスティングする)という発表がありました。1枚200円だそうですから、一戸に400円支給することになります。日本は約5000万世帯ですから、これだけで200億円の税金が使われます。これははっきり言って無駄遣いだと思います。 布マスクはフィルター効果が弱くて、役に立たないという見解を出している医療関係者がたくさん居ます。なぜ、布製なのか分かりません。しかも200億円という税金を費やします。 この金は、もっと有効なコロナ対策に使うべきでしょう。 政府内部の誰かの思い付きや、国民の受けを狙って施策を講じられてはたまりません。山中教授のiPS細胞研究所への国の研究支援費が確か70億円程度でした。国費は使い道を絞って集中投下しないと、バラバラと少額ずつ配って、いかにも懸命に対応しているという見せかけをしても効果が上がりません。ドブに金を捨てるようなもので、消えてしまって終わりです。 マスクなどは、アイリスオーヤマやシャープなどが増産を始めました。その生産量を急激に高めるための資金支援として、布マスク配布費用の200億をかければ、あっという間に市場に溢れる枚数が造れます。 必要なモノを直に配るより、設備を拡充する支援をして、後は市場の流通に任せることがベターだと思います。政府がやってくれている対応の質がもう一つ良くないと思います。こういう思いは沢山の人が感じているようで、『アベノミクス』をもじって『アベノマスク』と呼んでいるようです。 マスクが入手できないのなら、自衛手段を講じるほかにありません。 幸い、台所にペーパータオルなどがあります。これにちょっと手をかけるとマスクになります。布マスクより防菌(フィルター)効果が高いそうです。ペーパータオルと輪ゴムがあればできます。 もう一つ、手に入らないものとして、アルコール消毒液です。アルコールが手に入らないのでので、酒屋で高度数の酒が売れているようですが、殺菌作用は不明だそうです。 それよりも、安価に販売されている漂白剤や消臭剤として、ブリーチやハイターという商品名の次亜塩素酸液を薄めて使えば、強力な殺菌ができます。 消毒液の作り方の記事をご紹介します 次亜塩素酸液は塩素の匂いがしますので、少し我慢が要りますが、殺菌力は強力です。 一時、ノロウィールスが流行った時期に、アルコール消毒は役立たずでしたが、次亜塩素酸液は殺菌力が強くて重宝されました。今回のコロナウィールスに対しても強い殺菌ができます。 ブリーチやハイターは薬店やスーパなどでどこでも安くたくさん売られています。しかもうすめて使いますので、使用料はほんのわずかで殺菌できます。 うすめる割合は、100倍から150倍程度です。(ただし、原液が5~6%溶液の場合) たくさん一度のうすめた液を作ると、効果が弱くなるようですので、使う分を薄めて使うように心がければ、大変効果的だそうです。 欲しいものが手に入らない場合は、工夫して何とか乗り切ることを考えましょう。 (不織布)マスクも、あと1週間もすれば行き渡ってくるのではないでしょうか。 |
2020年4月2日(木)
様々な仏のお姿と、言われ?
コロナウィールスの蔓延で、日本も次第にパンデミック状態になりつつある。このウィールスの感染力はすごく強い! 連日、新しく感染した人数が発表されているが、次第に増加している。これがある時、急激に上昇すれば、手の打ちようがなくなると言われている。 ここ、交野市でも初めての感染者が20時間前に出たという市の広報で知った。次第に身辺に近づいてきた。 そんな中で、全国各地の学校が休校になり、仕事も自宅(SOHO)で進める会社も出てきた。 体力の維持と増進を兼ね、家の周辺を朝夕散歩している。毎日、5千歩から1万歩を目標とし約1時間のウォーキングを続けている。今日も午前中に7500歩歩いてきた。 自宅が生駒山系の生駒金剛国定公園(今は外れたそうだが)内の山裾に切り開いた住宅地なので、散歩コースはいくらでもある。しかも、比較的緩やかな登り下りの坂道が多いので、心肺機能の強化には良さそうに感じる。 今は、歩いていると道路のすぐ近くでウグイスの鳴き声が聞こえるが、まだ鳴き方が下手だ! 「ホ-、ホケキョ」となくはずだが、「ホ、ケキョ」とか「ケキョ」しか鳴けないものもいる。初夏には上手に鳴くようになる。オスがメスに居場所や縄張りをアピールするサインだそうだ! その他の小鳥の声も聴きながら、足を進める。 この辺は里山なので特に危険はないし、近くの人が数人、散歩する程度だから、コロナの心配もないと思っている。それでも最近マスクをしている人が増えてきた。眼鏡をかけて、マスクをすると、息で眼鏡がくもるので、歩くときはマスクをしないようにしている。 先般、奈良の明日香地方や、京都の北山の八瀬大原の里の三千院、貴船鞍馬山付近にドライブした。その記事はこのページに書いた。 京都に行った時、八瀬・大原から貴船・鞍馬に抜ける道を走った。その途中で、北山杉の林が昨年の台風で将棋倒しになぎ倒されて、みじめな姿になったまま放置されていた。何ともったいない! 日本の林業は安い輸入材の増加で、事業として成り立たなくなり、山は手入れができず放置されたままになっている。杉やヒノキは植林して30年から50年かかって伐採できる。それまで下草刈り、枝払い、間引きなど手入れをしないと、節のない良質の木材が取れない。全て人手がかかる仕事だ。若者が山に入り、こういう仕事をするのをいやがる人が増えてきたので、後継ぎがいない。せっかく、数十年前に植林して、立派な杉やヒノキに育った山が荒れ放題になり、台風でなぎ倒されて朽ちるのを待っている。 日本の気候は温暖で適度な雨が降るので、樹木の成長には打ってつけの環境にある。しかも国土の70%近くが山々で占められている。この日本の木材を活かして、住宅や家財等に活用する仕組みを作ることが大切だ。それには、人手の確保と、機械化を進めなければならない。機械を導入するには、山に入る道路の整備が要る。きちっとゾーンを決めて、植林し、手入れをし、伐採をして運び出せるような仕組みが大切になる。 奈良の大寺院(平城京大門、薬師寺の金堂、東塔など)の柱や構造物に使われている木材は国産材である。神社仏閣だけでなく、一般住宅用建材として使えるコストに出来る工夫がいる。 工業製品はコスト計算が綿密に行われて成り立っているが、一次産業である農業や林業は従来の感覚でやってきているので、海外の安い材料があれば、すぐ競争に負ける。国産材の品質のいい材料で建てた住宅を、もっと長持ちさせ、結果として安くなるような取り組みが必要だ。 東南アジアやブラジルのラワンや、その他の南洋材を安く大量に輸入して使うのは、熱帯雨林の破壊につながり、地球温暖化の原因の一つになっている。 一方で、北山杉林を見ると、将棋倒しの立派な木材が放置され朽ちるのを待っている。 その無残な光景を、車を止めて、写真を撮っておけばよかったと後悔している。 さて、本論に入る。 お寺にお参りすると、堂内にいろんな仏像が安置され祀られている。入館料と引き換えに頂いた案内ガイドを読むと、その寺の由来、歴史が詳しく書かれている。特に仏像について、いつの時代の誰それの作、木彫り(一木彫か、寄木造りか)、銅像か、など詳しく説明されている。 そこで、仏さまにも、いろいろなお姿や、呼び方があることをご存じ? |
■如来さま;心理を悟った者、蓮座に座している ・釈迦如来(釈迦牟尼仏);お釈迦さまが仏になったお姿 ・阿弥陀如来(阿弥陀仏);釈迦如来(お釈迦さまの先生の立場) ・大日如来;宇宙の真理、宇宙そのもの、釈迦もそこから生まれた ・薬師如来;病気を治して衣食住を満たすという「十二の大願」を立て、生きている間に願いを叶えてくれます。 阿弥陀如来のように死んだ後にやすらぎを与えるのではなく、現世にやすらぎを与えてくれるのが特徴です |
■菩薩さま;如来になるため修行中の身分、御釈迦様が修行中のお姿、 冠、首飾り、イヤリング、装飾品などを身に着けている。 髪は高く結い上げている。 (例外;地蔵菩薩:お地蔵さまは、ツルツルテン) ・観音菩薩 ・文殊菩薩 ・弥勒菩薩 ・千手観音菩薩 ・普賢菩薩 ・日光菩薩 ・月光菩薩 |
■明王さま;如来が姿を変え(化身して)人々を救うために必死になっている姿、 すごい形相のものが多い。武器を持ったり、目が吊り上がり、手が多かったりする。 ・不動明王 |
■天部さま;仏さまを様々な形で守護する神々 古代インドの神々が由来となって生まれたもの。 ・弁財天 ・大黒天 ・毘沙門天 ・吉祥天 ・韋駄天 ・帝釈天 ・摩利支天 ・歓喜天 ・梵天 |
■その他;上記4つに属さないもの ・三宝荒神(さんぽうこうじん) ・蔵王権現 ・閦摩天(しゅくまてん) |
なかなか奥が深くて書ききれません! またの機会にします。 |
2020年4月1日(水)
原点回帰;創業の志だし
新年度がスタートしました。例年ならすがすがしい気持ちで、この日を迎えるのですが、今年はコロナウィールスの性で、全てがぶち壊しになっています。 3月の卒業式、4月の入学式、入社式、そして年度末の締め、新年度の事業計画などあわただしくもあり、生気に満ち溢れる時期ですが、それどころではなくなってきました。 人類が長い間積み上げてきた歴史の中で、自然の驚異や、大国の威力に対する脅威などは理解できますが、ウィールスや、原子核分裂による放射線による目に見えないものの恐怖はまだまだ克服されていないことを物語っています。 コロナウィールスというとんでもない生き物により、あっという間に全世界が巻き込まれ、文明化した現代社会の秩序を破壊しています。人類の調和と発展を目指した東京オリンピックも1年延期になりました。1年後に、このコロナ禍が収まって、無事にオリンピックが開催されると、どれくらいの人が本当に信じられるのか疑問です。このコロナとの戦いに勝つには、有効なワクチンが開発されることを待つしかないと思います。罹った場合の処方薬は既存の他の病気の薬の中から有効な薬をスーパーコンピュータで見つけ出して、処方して確認中だということです。 しかし、罹らないようにするには、ワクチンしかありません。アメリカの世界的に有名な薬品会社のJ&J(ジョンソン&ジョンソン)社は、今年9月頃から新開発したワクチンの有効性と薬害の治験に入り、来年(21年)の早い時期に、10億人分のワクチンを供給する体制で取り組んでいると発表しました。 日本の武田製薬や阪大や富士フィルムなども果敢に挑戦しています。早く有効なワクチンや薬が開発されることを願うばかりです。それができても、半年や一年間かかり、ようやく世界のコロナ禍が収束するのではないでしょうか? iPS細胞でノーベル医学賞受賞者の山中教授は、コロナとの戦いは長期戦になるとおしゃられていますが、その意味はそういう状況を示唆したものだと受け止めています。であれば、来年7月23日に東京オリンピックを完全な形で開催すると発表した日本政府はなぜか焦っている感じを受けます。もう少し見極めがいるのではないでしょうか。 異常な雰囲気の中で、時間は過ぎてゆきます。今日は4月1日です。今朝の朝日新聞に伊藤忠商事が一面広告を掲載していました。テーマは『初代の初心』です。 まず、その内容をご紹介します。 ************************************************************************ 初代の初心 1858年、15歳で旅に出た。
商いとは何か。ただ物品を届けるだけではない。求められるものを、求める人に、求められる形でお届けすること。やがて生まれる信頼。喜び。満足。その先にある、何かもっと尊いもの。すべての人々の役に立ち、世の中全体のしあわせにつながる営み。それが商いの尊さなのだと。 こんな言葉が伝わっている。「商売は菩薩の業、商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ、御仏の心にかなうもの」。いまの言葉で「売り手よし、買い手よし、世間よし」、つまり「三方よし」の起源となった商いの心。百六十年以上、私たちが続けてきた商いの形。 初代の初心を胸に三つの「よし」に向かう私たちの旅に終わりはありません。 伊藤忠商事は、本日4月1日、企業理念を「三方よし」に改めました。*********************************************************************** まさに商売の真髄を語った金言(格言)だと感心しました。 同じようなことを6年前に東近江市近江五個荘に近江商人家のひな人形祭りを見に行き、『三方よし』の家訓を見たことを思い出しました。 記事は、ここをクリックしてください。 大切なことは、その商家や企業は何を目指すのかを明示し、全店員(社員)がその目標に向かって取り組むことだと思います。全員のベクトルを合わせることです。 そこでふと、以前、松下電器に勤務していた当時のことを思い出しました。4月1日に入社式があり、そこで張り詰めた空気感の中で、会社幹部(幸之助創業者初め役員の方々)が居並ぶ中で、式典が始まりました。 松下幸之助社長(創業者)や高橋荒太郎副社長が話されたことは、松下電器の経営理念でした。何のため松下電器は事業を行うのか? このことをしっかり理解しなさいということだったと記憶しています。松下電器には世界に誇る経営理念があると。 『産業人たるの本分に徹し、社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与せんことを期す』という内容です。言い方、表現は違っていますが、『三方よし』と松下電器の経営理念は相通じるものを感じます。 要は、事業(商売)は自分だけが儲けるのではなく、お客さまに喜んで頂ける商品の提供を通じて、社会のために尽くすといことです。そうすれば、お客様や社会の信用を得て、その結果、自然と商売もうまく行き、儲けさせてもらえるということです。 もう一つ、入社当時に強く印象付けられた言葉がある。それは枚方にある社員研修所の玄関前の石碑に刻まれた言葉、『松下電器が将来いかに大をなすとも、常に一商人の観念を忘れず、従業員また、その店員たることを自覚して、質実謙譲を旨として、業務に処すること』いかに大企業になっても、一商売人の心をもって業務に当たれ!と戒めた言葉。 さらに、もう一つ、4月になれば思い出すことがある。それは、昭和43年4月1日付の新聞各紙に掲載された記事だ。松下電器は、『われわれは恐竜のようになりたくない!』という当時としては画期的な広告を掲載した。 恐竜は地球上で一番強い動物として君臨してきたが、巨大隕石の落下による気候変動で、巨大化した体が気候変化に対応できず絶滅した。要はいかに企業規模が大きくなっても、大きいことがイコール強いことではない。環境変化に順応し、変化に適応できることが大切だ!という戒めの広告だった。 果たして、今、松下電器は社名をPanasonicに代え、松下電器はなくなったが、創業の志、創業の理念、経営理念はどうなってしまったのだろうか? 創業者がよく口にされた話に、「会社は規模を追うのではなく経営理念を実践することで結果として社会に受け入れられるなら規模も自然に大きくなるものだ!」と。逆にそうでなければ、「会社の存在意義がない!」とまで言われた。 今、Panasonicは迷走しているように見える。一番大切なものを忘れてしまったか?のようにも見える。半導体、デジタル、液晶テレビ、プラズマテレビなどの流れの中で大きく迷走し、その過程で真の経営理念を見失ったのではないか? という気がする。 社員はその業務の一番のプロでなければならないとも言われた。その道(自分の担当業務)にかけては誰にも負けない!という気概を持って取り組んできた。だから次々と新しい商品や技術開発が行われた。今、そういう風土が残っているのだろうか? Panasonicは何としても捲土重来を果たしてほしい。そんな思いを常に持っている。 この春の時期になると、若い頃、入社時に受けた薫陶を思い起こす。 伊藤忠商事の社是・企業理念『三方よし』を読んで!! |
2020年3月9日(月)
天理教本部 と 明日香の里 散策
好天で暖かい日だったので、奈良の明日香の里、まほろばの里に行った。 この地は、大和三山(香久山、耳成山、畝傍山)があり、平地が広がり昔から素晴らしい場所で、「まほろば」とも言われた。 (注)「まほろば」は、九州霧島や、北九州や、岡山にもあり、日本の古い歴史の中の中心地だったとされる場所で、倭の国がどこにあったのか? 古代のロマンを誘う話だ! 卑弥呼の邪馬台国は果たしてどこなのか? 近畿、北九州それとも??? 後漢の光武帝が57年、奴国からの勅使に賜ったとされる金印 『漢倭奴国王印』は? ![]() 昭和6年、福岡藩黒田家に伝わるとされた金印がある。出土地や発見状況が定かではない。古代のミステリーが続いている。 ![]() 初めて天理教本部を訪れた。天理市は天理教の街で、至る所に天理教の施設が建ち並んでいる。日本を代表する宗教団体の一つであり、街全体が天理教で塗りつぶされた感じ。 ![]() 天理教本部 本殿の両側の左右対称に建屋がある ![]() 神殿 ![]() 神殿は幾重にも重なり建てられているので、全貌が分からなかった。 正面の階段を登って参拝しただけで、引き返した。 神殿を拝観した際に、講堂内から大合唱が聞こえてきた。神殿の階段を上がってみると、沢山の信者が太鼓に合わせて、「あしきをはろうて、た-すけた-まえ、てんりんおうのみこと」と大きな声で唱えながら、『手振り』と言われる、左右の手のひらを表にしたり裏返したり、しなやかに上げ下げするしぐさを繰り返し、繰り返し行っていた。 本殿内には数百人いたかもしれないが、合唱の大音量と、一心不乱の大合唱に圧倒された。 この集中力、パワーはすごい! 天理教は中山みきさん、通称「おみきばあさん」が始めた宗教で、『人の役割は、おやがみ様が見たいと導く陽気暮らしの実現』を願うもので、人は、おやがみさんに生かされているという謙虚な気持ちで欲を捨て、うそをつかず、平和で豊かな世界を目指す。 おやがみの守護の世界で、人の身体、生命、一切の物事はおやがみの「かしもの」であり、おやがみからの「かりもの」である。心だけが自分のモノとして自由に使えるとされる。 教祖は中山みきさんで、教祖をおやさまと呼ぶ。教団を率いる人は真柱(しんばしら)と呼ばれ、中山家直系男子とされている。宗教的には、神道の諸派として扱われる。 境内で出会った人から「おかえりなさい」と声をかけられる。 天理教本部を訪れることを『おやさとがえり』『お地場帰り』と言われる。 信者さんは黒の『はっぴ』を着て、背中に天理教を言う白い文字を染め抜いている。襟には各地区の支部名や所属名が書かれている。 『商売人はなぁ!高こう買うて、安う売るのやで!』という根本の教えがあり、この逆説的な言葉が教理をなしている。 商売は安く買って、高く売ることで成り立つ。これは普通の商売の考え方。天理教では、その逆の考え方をする。そのままでは商売は成り立たない。そこで、人一倍、熱心に努力を重ねることで、人に喜ばれ、商売も繁盛する。奉仕の精神に近いのかも知れない。人に奉仕をすることで、邪念を取り除き、それが陽気暮らしに通じる。 境内はきれいに清掃され、足を踏み入れると、ピリッとした緊張感あふれる空気を感じる。 ![]() 小さな画像を拡大表示したため画質が粗い。 ![]() 天理大学付属天理参考館;正面から右側半分、この左手に対称に建屋がある。 手前の横に連なる巨大な建物は、天理大学付属天理参考館という資料館で、台湾の台北市や高尾市にある『圓山飯店』を思い出した。高さは低いが、横幅は随分長い大きな建物だ。 ここを通り抜けると、奥に本殿が見える。 どことなく似ている感じがする台北圓山飯店(ホテル) ![]() 信者数は他の宗教と同様に、最近大きく減らしている。 1938年ごろはピークで456万人だったとされるが、令和元年は120万人強になった。 天理教本部を後にして、アーケードの土産物商店街を散策したが、信者以外に観光客はなかった。天理ラーメンを食べた。激ピリ辛ラーメンだった。 ![]() その後、高松塚古墳に立ち寄った。ここは広い公園になっていて、駐車場から歩いて10分ほどかかった。順路を示す立札が分かり辛くて、変な方向に行ってしまい迷いながら着いた。 高松塚壁画館に入ろうとしたが、コロナヴィールスのため閉館中だった。 閉館中の高松塚壁画館 ![]() 高松塚古墳;丸く土が盛り上げられた場所が古墳 ![]() 古墳前の説明看板 ![]() ![]() その後、石塚古墳に立ち寄った。向こうに見える巨岩を積んだのが石塚古墳 ここも、入場禁止(閉門中)だった ![]() この周辺は、飛鳥の里古墳群の地で、キトラ古墳など沢山の古墳がある。 ![]() ![]() 帰り路、日本最古の飛鳥大仏で知られる飛鳥寺に立ち寄った。 ![]() 588年、第32代崇峻天皇蘇我馬子が発願し、第33代推古天皇4年に創建された日本最初の寺で、寺名を法興寺、元興寺、飛鳥寺とも呼んだ。発掘調査で塔や金堂や回廊を配した本格的な寺院で、創建当時は壮大な伽藍であった。 本尊、飛鳥大仏(釈迦如来像)は推古天皇が止利仏師に造らせた日本最古の仏像。その後、焼失を繰り返し、現存の建屋は1632年、1826年に再建された。真言宗豊山派に属し、新西国9番霊場、聖徳太子遺跡第11番霊場となっている。 本尊;明日香大仏(釈迦如来像) 右顔はふくよかにして、左顔は少しきつい顔立ちになっている。 日本最初の銅像で、鼻の高さ、口元のスマイルなど奈良の大仏と随分印象が違う。 ![]() この大仏は、正面から少し左向きに座している。 その方角は、聖徳太子の聖地の方を向いていると言われている。 ![]() 現存の仏像の高さは約3m、銅15トン、黄金30kgを用いて造られた。平安、鎌倉の大火災で全身が罹災し、創建当時にあった法縁が焼失した。建立時の高さは、法縁を合わせて約10mあったと言われている。 ![]() 詳しく歴史を説明頂いた住職 創建当時の飛鳥寺の全景 中門をくぐると、五重塔を中心に、左右に東金堂、西金堂、奥に中金堂を配し、回廊が周囲を囲んでいた。回廊の奥に講堂があった。 全体の寺院の規模は、現在の20倍以上と言われる立派な伽藍だった。 ![]() ![]() さて、次は安倍文珠院に立ち寄った。 大化元年(645年)に創建された日本最古に属する寺院。華厳宗東大寺の別格本山として格式も高く、ご本尊は「三人寄れば文殊の知恵」のことわざでも有名な文殊菩薩で、日本最大(高さ7m)の国宝。 孝徳天皇の勅令により大化の改新の時に、左大臣となった安倍倉梯麻呂が安倍一族の氏寺として建立したのが「安倍山崇敬寺(阿部寺)」です。現在の寺の南西約300mの地に法隆寺式伽藍配置による大寺院として栄えてきました。 鎌倉時代に現在の安倍文珠院の土地に移転後も大和十五大寺の一つとして栄えてきました。 1563年に松永禅生の兵火を受け火災で焼失、100年後の1665年に現在の本堂(文殊堂)が再建されました。 日本の三文殊の第一霊場として、京都府・天橋立切戸の文珠、山形県・奥州亀岡の文珠と合わせ知られています。 境内には弁財天、奈良時代の遣唐使・阿倍仲麻呂、平安時代の陰陽師・安倍晴明がお祀りされている方位災難除けの金閣浮御堂や、古墳、安倍晴明が天文観測を行ったと伝わる展望台などがあります。 本堂と浮御堂があり、拝観料は高かった。駐車場代も500円だ。 浮御堂は7枚綴りの厄除けのお札をもらい、賽銭箱に一枚ずつ入れながら、時計回りに回廊を7回願い事を言いながら回る。これですっかり厄除けができた。無病息災! ![]() ![]() その後、浮御堂の中に入り、お参りした。 内部は撮影禁止のため写真はない。 ![]() 浮御堂の屋根から下がった灯籠、 夜、照明が入るときれいだろう。 ![]() 石碑 ![]() 石碑 ![]() 天の原、ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に いでし月かも ![]() 本堂内で、お抹茶の接待を受けた。 写真撮影禁止のため写真はないが、本尊は『騎獅文珠菩薩像』で、鎌倉時代(1203年)・快慶作で、文殊菩薩が獅子に乗られ、右手に「降魔の利剣」という剣を持ち、左手に慈悲・慈愛を象徴する蓮の花を持たれている。木彫極彩色の騎獅像は、高さが約7mあり、日本最大です。 ![]() 獅子に乗る文殊菩薩を中心として、向かって左端に維摩居士(最勝老人)と、左手に須菩提(仏陀波利三蔵)、向かって右に獅子の手綱を持つ優填王と、先導役の善財童子、四人の脇士を伴う「渡海文殊群像」は雲海を渡り、私達衆生の魔を払い、智恵を授けるための説法の旅に出かけているお姿です。全て国宝。 奈良の明日香を訪れたが、殆ど観光客はいなかった。 子供たちが広い公園で遊んでいた。コロナヴィールスのため、文化庁管理の古墳や公共施設は閉鎖されていた。寺院は平常どおり開館されていたが、ひっそりしていた。外国人は見かけなかった。 高松塚古墳は広大な公園内にあり、無料駐車場の案内板を見て、古墳に行こうとしたが、どちらを向いて行ったらいいのか、さっぱり分からない。なんとまずい案内図なんだろう! デービッド・アトキンソン氏の『観光立国・日本』などの著書で、同様な指摘をしている。日本の観光地の案内板や観光パンフレットの地図は分かりにくい。見る人の立場、何を知りたいのかを無視している。 車のカーナビは、進行方向を上に表示させれば、どちらに行けばいいかすぐ分かる。これを、上を北に固定すると、非常に判断しにくくなるのと同じだ。 日本の観光案内地図(案内板)は、北を上に表示しているものが多い。一般の地図と同じ。 方角を知りたいのではなく、行く方向を知りたいのだ。進む方向を上に表示すればすぐわかる。 何のため、誰のための表示なのかを考えれば、どう表示すべきかすぐ分かることだ。地図の勉強をするのではない。見学地に行く方向さえ分かればいいだけの話。 順路の矢印も行く方向を分かりやすく示してほしい。 今回もずいぶん迷った。日本人が迷うのだから、外国人が見てわかるはずがない。 そういう配慮がきちんとできて、初めて『観光立国・ニッポン』と言えるのではないか! 日本流『おもてなし』も結構だが、まだまだ改善、改良すべき点が沢山ある!。 以上、見終わり帰路につく。無事帰宅。 ![]() |
1019年11月8日
石山寺にお参りしました
大津市の石山にお参りしました。石山寺は、名前のとおり、奇岩(硅灰石)が所々に所に顔を出している珍しい山に建っているお寺。場所は大津市、琵琶湖の南端にあり、大阪から京滋バイパスの石山IC出口から約10分前後で行ける。 車は駐車場に入れる。(600円) 3分ほど歩くと、山門が見える。その手前に京都らしいひっそりとしたお店が建ち並んでいる。 ![]() テレビで放送された『湖舟』という割烹店で、『しじみカレー釜めし』を注文した。 釜めしが炊き上がるまで15分待つ。この辺が京都らしく、じたばたしないところがいい ![]() 右下の『志じみ釜めしカレー』を注文 1320円 ![]() 琵琶湖周辺は『鮒ずし』が有名だが、古来から、『しじみ』も取れる。駐車場から途中に『石山縄文しじみ貝塚』の碑が建っている。 食事を終えて、いよいよ石山寺にお参りする。 ![]() 西国13番札所 石山寺東大門 ![]() この石畳の両側は樹齢200年と言われるキリシマツツジが植わっていて、4月下旬から5月にかけて真っ赤な花をつける。 是非、再度行ってみたい。 ![]() 大黒天 ![]() 龍蔵権現社 ![]() 硅灰石の巨岩が現れた珍しい場所 硅灰石は、石灰岩が地中から突出した花崗岩と接触し、その高熱で変質した岩 奥に多宝塔が見える ![]() 上下2層のバランスや軒の曲線美の美しさは日本が誇る最古、最美の多宝塔である ![]() 毘沙門堂 毘沙門天、吉祥天、童子を祀る堂宇 ![]() ![]() 周囲のもみじが色づけば最高の眺めだろう。 ![]() 本堂内 本尊 堂内撮影禁止のため、堂外の舞台から撮影した写真 ![]() 紫式部が『源氏物語』を書き出したとされる。 平安時代(1004年)式部は時の中宮から新しい物語を読みたいという要望を受け、石山寺に7日間参籠した。琵琶湖の湖面に映える十五夜の月を眺め、都から須磨に流された貴公子が月を眺めて都を恋しく思う場面を構想し、「今宵は十五夜なりけり」と書き出した『源氏物語』を書き出したと言われている。 ![]() 経蔵 高床式校倉造り お経本を納めた蔵 ![]() 源頼朝の寄進 上層に平安時代の梵鐘が吊られている。 下層から撞木(つきぎ)を引いて撞く珍しい構造になっている ![]() 「曙はまだむらさきにほととぎす」 松尾芭蕉の自画賛句 高さ1.7m 円柱 ![]() 右は紫式部供養塔 高さ2.6m 鎌倉時代作 ![]() 下を見た景色 紅葉すれば素晴らしい眺めだろう。 ![]() 多宝塔 源頼朝の寄進で建てられた 心経堂 1990年建立 ![]() 平屋建ての茶室 元禄年間(1688-1704年) 幻住庵に滞在していた松尾芭蕉がたびたび石山寺を訪れていた。 ![]() 櫓の下の崩れ石積み石垣 ![]() ゆるきゃら『OTSU』 大津市 滋賀県の有名な『ひこにゃん』は彦根城内で大活躍中。 ![]() 有名な和菓子屋、叶匠壽庵 で和菓子を土産に買う。 ■石山寺の公式ホームページは下記のURLです。 https://www.ishiyamadera.or.jp ■参拝時間 開門8時~閉門4時30分 ■入観料 600円(大人) ■秋の紅葉時期 11月15日~12月1日 あたら夜もみじ ライトアップ |