南イタリアとシチリア島観光


アリタリアーイタリア航空で行く!
陽光の南イタリアとシチリア島の美しき風景 10日間
JTB旅物語
出発日  2012年5月17日(木)
帰国日  2012年5月26日(土)


今回の旅行の目的は?

 前回(2005年9月26日-10月6日)は、北イタリアから中部イタリアを廻った。
その旅行記は、イタリアのページをご覧ください。

この旅行で、カプリ島を観光した際、天気が悪く荒れ模様で、雨風が強く青の洞窟が見れなかった。その宿題を今回何としても解決したかったので、もっとも天候が安定していると言われる5月後半に行くことにした。結果は、殆ど全行程、天気に恵まれて、楽しい旅行ができた。もちろん、念願だった青の洞窟にも入れ、淡い光のドラマを体験した。
南イタリアとシチリアは、北イタリアと違った地中海独特の気候で陽気なイタリア人と、豊富な食材を活かしたイタリアン料理、そういうイタリアの二面性も実感して見たかった。

日本では、金環日食が観測できる日に旅行を計画してしまって残念だった。


主な日程
(JTB旅行案内書より)

 日 程 行 程 内 容 移動  宿泊地
 5月17日 関西空港→ローマ
ローマ→バーリ
バーリ⇒アルベロベッロ
移動日 空路
空路
バス 
アルベロベット泊 
 5月18日   アルベロベッロ
世界遺産アルベロベッロ観光
 トゥルリ(とんがり屋根の家)
徒歩 ソレント泊
アルベロベッロ⇒マテーラ 世界遺産マテーラ観光
 カーサ・ブロッタ(洞窟の家)
 サッシ(洞窟)のレストラン
バス
マテーラ⇒ソレント 高級リゾート・ソレント散策 バス
 5月19日   ソレント⇒カプリ 青の洞窟観光 観光船  ソレント泊
アマルフィ 世界遺産アマルフィ海岸観光 観光船
徒歩
アマルフィ⇒ソレント 移動 バス
5月20日   ソレント⇒ポンペイ 世界遺産ポンペイ遺跡観光  クルーズ船  船中泊
ポンペイ⇒ナポリ 世界遺産ナポリ観光
 国立考古学博物館
 卵城、王宮、サンタルチア港
 ヌォーヴォ城
 ポジリポの丘
ナポリ→→パレルモ ティレニア海クルーズ
 5月21日   パレルモ⇒モンレアーレ  モンレアーレ観光
 ドォーモ
 展望台
 バス アグリジェント泊
モンレアーレ⇒パレルモ パレルモ観光
 カテドラル、マッシモ劇場
 ノルマン王宮
 クアトロカンティ
 バス
パレルモ⇒アグリジェント 世界遺産アグリジェント観光
 古代ギリシャ(神殿の谷)
 バス
 5月22日  アグリジェント⇒カルタジローネ 世界遺産カルタジローネ観光
 サンタ・マリア・デルモンテ
 バス ラグーサ泊
カルタジローネ⇒ラグーサ 世界遺産ラグーサ観光
 大聖堂
 旧市街絶景ポイント、
 旧市街イブラ地区見学 
 バス
 5月23日   ラグーサ⇒シラクーサ 世界遺産シラクーサ
 古代ギリシャ劇場
 パラディーゾの石切り場
 デュオニュシオスの耳見学 
 バス  タオルミーナ泊 
オルティージャ島  ドォーモ
 アレトゥーザの泉
 徒歩
シラクーサ⇒タオルミーナ  グラン・ブルーのタオルミーナ
 エトナ山、ギリシャ劇場
 ウンベルト通り
 4月9日広場
 バス
 5月24日 タオルミーナ  イソラ・ベッラ
青の洞窟見学 
 遊覧船  タオルミーナ泊 
 5月25日 タオルミーナ⇒カターニャ空港
カターニャ空港⇒ローマ空港
ローマ空港
移動日 バス
空路
空路
 機中泊 
 5月26日      ⇒関西空港    空路


旅のアルバム
5月17日(木)関空発⇒ローマ⇒バーリ⇒アルベルベッロ 
 5月18日(金) アルベルベッロ ⇒ マテーラ ⇒ ソレント  
   アルベルベッロのホテル
PARCO DEI PRINCIPI


晴天に恵まれ、さあ観光が始まる!
ホテルの玄関先で全員集合。

世界遺産アルベロベッロへ向かう。
   
現地ガイドのアンナリタさん
ホテルから徒歩で、とんがり屋根の
トゥルリと呼ばれる家々を見学。
扁平の石を積み上げて屋根に
したもの。壁の厚さは1mもあり、
夏は内部に居ると涼しいらしい。
次第に住む人が少なくなり、今は
観光用になってきている。
  高台から見ると無数?のトゥルリ
が見える。
アイアピッコラからモンティ地区
眺望、素晴らしい景色だ! 

道路を挟んで、両側にトゥルリが建ち
並んでいる。おとぎの国のような風景。

アイアピッコラアルベロベッロ
歴史保存地区となっている。
  モンティ地区
モンティ地区には土産物店が多い。
一見、イスラム教会のようにも
見える?。
 
  屋根を拡大するとこういう感じ。
屋根にマーキングした家もある。

IHSはイエスキリスト
 
フリータイムの後、マテーラへ移動(約70km/1時間半) 世界遺産マテーラ観光
  世界遺産マテーラ
サッシ
洞窟住居)群の景観
ここも素晴らしい眺望だ!
 

グラヴィナ渓谷
は石灰岩の侵食により造成
され、渓谷にはこのサッシが何層も重なって
存在している。8世紀から13世紀にかけて、
東方からイスラム勢力を逃れた修道僧が
住み、130以上の洞窟住居を構えていた。
マテーラ周囲からは、旧石器時代の出土品も発見されているため、かなり古くから人々が住んでいたらしい。
 
トルコのカッパドキアに似た感じもするが、スケール、造りともカッパドキアの方が迫力があるように思う。

この山の斜面の階段の狭い道路を
上り下りしながら観光した。
 
   カーサ・ブロッタ(洞窟の家)にも入り、
当時の農民の生活の様子を聞いた。
洞窟の入り口と内部


イタリア南部のブーリア州の伝統的なパスタ
昼食はオレキエッテ(耳たぶ)を食べた。口によく合う美味しさ。
食後、ポテンツァを経由してソレントへ移動(約210km/4時間) 

高級リゾートホテル PARCO DEI PRINCIPI(☆☆☆☆) に2連泊 
5月19日(土) ソレント ⇒ カプリ ⇒ アマルフィ ⇒ ソレント 
  ソレント港の船の切符売り場
ここからいよいよカプリ島に向かう。

ここで、少し待ち時間があった。

土曜日で人が多くなったため?
カプリ島は大変人気がある観光地。

前回はナポリからカプリ島に渡った、
ソレントからカプリ島はすぐ近く。
  ソレント港
釣りをしている人が居た。
何が釣れるのだろうか?
 
  カプリ島にはジェット船で渡り、
そこから小さなボートに乗り換えて、
青の洞窟を目指す。
天気は快晴で、波穏やかなり。
 
  青の洞窟!これを見にきた。
洞窟は右の隅に見える?
分かりますか?

周囲はボートで一杯。さらに4、5人
乗りの小さな船に乗り換えて、洞窟
に入る。なかなか順番が来ない!
 
  洞窟にはこんな感じで出入りする。
ワイヤーが張っていて、船頭が巧みに
小舟を操って出入りする。
波があれば入れないことが分かる。
高さも幅もぎりぎりだ!
 
   
出る際はこんな感じ!
 
ついに入った!淡いブルーの水面! 洞窟内には数隻の小舟が入る
 
神秘的な光の演出!
これが
青の洞窟の姿!

洞窟内全体が薄青色に染まると期待
していたが、入った時刻が正午過ぎ
だったので、入り口付近だけ淡い
ブルーになっていた。

ほんの数分の出来事だった。
 
カプリ島
崖の道路を自動車が走っている。
こちらをご覧ください!
カプリ地区のレストランで、昼食、
素晴らしい眺望!
食後、フニコラーレ(登山電車)で下山、 
  世界遺産アマルフィー海岸

カプリ島からフェリーで、アマルフィー
クルーズ、海からの眺望は素晴らしい。
 
   
海岸沿いに数万トン級の大型
クルーズ船が停泊中
   
フェリーは全速でクルージング
左の写真は岩肌、崖に建つ家並み
  アマルフィーで下船、
アマルフィーの真珠と言われる街並み

 
   大聖堂(ドォモ)

教会内で、結婚式がしめやかに
行われていた。

後列の観光客が帽子をかぶったまま!
 綺麗な街並みと行き交う人々
アマルフィーから崖に造った道をくねくね曲がりながら無事、ソレントへバス(39km/1時間半) 
5月20日(日) ソレント ⇒ ポンペイ ⇒ ナポリ 
   
ポンペイ遺跡の入口付近のカメオ店
に立寄り、名人(90才超)の手彫りを
見学した。
   
ポンペイ遺跡の見学
ガイドのカルラさん、
日本語が上手で分かりやすかった。
左は遺跡の入口

前回のポンペイ遺跡はこちら!
  ポンペイ遺跡の定番の風景
背景の山はベスピゥオ火山

79年大噴火の火山灰と火砕流で
ポンペイは完全に埋没した。
1748年に再発見され、古代ローマ
時代の人々の生活がよく分かる
資料を発掘できた。
現在も、発掘が行われている。 


   
馬の手綱を留める穴


夜の道しるべ、暗くても光る石?
左は、大通りで轍が残っている道路
   
パン屋さんだった家の跡
パン焼きかまどが残る
   
石膏を流して再現した当時の人
  遺跡付近の秘儀荘に残る壁画
秘儀荘は偉人の屋敷跡
鮮やかなフレスコ画?
 
世界遺産ナポリ観光
 
国立考古学博物館ここの展示物を見てポンペイの印象が変わった。
 
生き生きとした彫刻
 
世界一の大きな彫刻
 
ふくよかな肉体のビーナス
   
超高画質?のモザイク
まさに絵のようなモザイク
小さな石の精巧な模様
   
男のシンボルを面白く表現した彫像
    
こんな壁画や絵も発掘されたポンペイは当時の歓楽街だったらしい?
    
天秤秤、分度器、コンパスなど精巧な計測道具類
   
銀食器、たこ焼き?卵焼き?、ガラス花瓶(壺)、涙壺など多数展示
  サンタルチア港の遠景

 ナポリの歴史
 BC470年ギリシャ植民都市として建設
 BC4世紀 古代ローマの支配下
 62年、79年の大地震で大被害、復興
 11世紀ノルマン人の支配下
 13世紀ナポリ王国建設
 16世紀スペインの支配下
 1860年イタリア王国に併合
 
海に突き出た卵城
 
ヌォーヴォ城
 5月20日(日)20:15 ティレニア海クルーズでシチリア島パレルモへ渡る 
 5月21日(月)パレルモ ⇒ モンレアーレ ⇒ パレルモ ⇒ アグリジェント 
モンレアーレ観光
ドゥオモパラティーナ礼拝堂
ロマネスクとビザンチン建設様式
アーチはイスラム建設様式の影響
   ドゥオモの入口左右に彫像2体がある
右はこの神殿を差し上げます
左はマリアさま
 
  見事なモザイクで覆われるドゥオモ
パラティーナ礼拝堂


黄金に輝く息を飲む綺麗さだ
まさに、モザイク装飾の極致だ!
   
両側の壁には旧約・新約聖書の物語が描かれている。中央はキリスト像、右は側面にあったマリアさま像
   
内部に日時計、床にも精緻なモザイクが施されている
パレルモ 
  カテドラーレ
パレルモの歴代王を祀る
12世紀末のシチリアン・ノルマン様式
左端の2つのゴチック式アーチに注目!
向こう側のアーチは廊下になっている。
大聖堂と鐘楼をつないでいる。

 
   
柱にはイスラム経典も?
 アグリジェントへ(約134km/約2時間半)
    
バスの車窓からの南イタリアの風景、至る所に風力発電用風車と太陽光発電パネルは並ぶ
 
『神殿の谷』の案内看板
 
ガイドのアレキサンドラさん

 
ジュノーネ・ラチニア(ヘラ)神殿
 

ヘラ神殿
下はライトアップされた神殿
 
コンコルディア神殿近くのオリーブの古木樹齢は?
 
道端のサボテンが花をつけていた
サボテンの実は食用になるらしい。
 
コンコルディア神殿
 
コンコルディア神殿
BC460〜440年に建てられた
ドーリア式神殿で、シチリア最大
42m×19.7m
保存様態が比較的良い
アテネ・パルテノン神殿に次ぐ完全さ

   エルコレ(ヘラクレス)神殿

巨大な列柱の神殿跡
BC520年に建てられたアグリジェント
最古の初期ドーリア式神殿
かつての地震で倒壊したが、英国人
考古学者が8本の柱を復元した。

   ディオスクロイ(カストール・ポックス)
神殿


BC5世紀の神殿跡
カルタゴ軍により破壊されたが、断片を
用いて1832年にごく一部が復元された

 5月22日(火) アグリジェント ⇒ カルタジローネ ⇒ ラグーサ 
 アグリジェントからカルタジローネへ約118km(2時間半)
 
太陽光発電パネルと風力発電風車が並ぶ風景
 
バスの車窓から
ブドウ畑には遮光シートが張られている
カルタジローネ 
 
トレーニー(列車自動車)に乗り換え、楽チンの市中見物
 
サンタ・マリア・デル・モンテ大階段
花鉢で綺麗に装飾していた。
両側には陶器屋が並ぶ
   
全階段の蹴上部分に絵模様の陶板が埋め込まれている。絵柄はすべて違う。
  
サンフランチェスコ橋の欄干にも陶板が埋められている
 
陶器屋(セラミック)が建ち並ぶ街 
店内で絵付け作業もしていた。
色合いがとても鮮やかできれい。
昼食後、ラグーサへ移動(約55km/1時間) 
   
写真は山頂の風力発電風車群
右は超高圧送電線、鉄塔


太陽光、風力発電がよく目につく
世界遺産 ラグーサ 
  大聖堂 

   素晴らしい絶景ポイントから
旧市街イブラ地区を望む
   
旧市街にある教会と内部
白い大理石の柱
  
旧市街の教会
 
現地ガイド ベネチアーノさん
添乗員  浦川さん
現地ガイドの娘さん
5月23日(水) ラグーサ ⇒ シラクーサ ⇒ タオルミーナ 
シラクーサへ移動(約83km/1時間半) 
  考古学地区にある紀元前に建造された
ギリシャ劇場跡
半円より広く、全円に近い。
〔注〕ローマ劇場は半円形



かっこいい現地ガイド、ベネチアーノさん
   
石切り場、『デュオニュシオスの耳』、内部の音響効果はとても良い、反響がすごい!
  
スタンド部分をコンクリートで修復? 嫌な感じがする
 
ローマ劇場跡
〔注〕ローマ劇場は半円形
   
街中の神殿跡
 
オルティージャ島ドゥオモ
ドゥオモ前の広場も大変素晴らしい
 
アレトゥーザの泉
海岸の近くに淡水の泉が沸いている。
パピルスが生えている。
古代は淡水が貴重だった。
 
サンタ・ルチア・アッラ・バディア教会
聖ルチア(サンタ・ルチア)は女性
シラクーサの守護聖人である。

両目をくり抜かれた後も目が見えた
と言われる。首を切られて死んだが
その埋葬の様子が左下の絵画です。

シラクーサはギリシャの学者
アルキメデスが生誕の地であり、
サンタ・ルチアもこの地で生まれた。

  カラヴァッジョの作品
聖ルチア(サンタ・ルチア)の亡骸を
埋葬している場面を描いた傑作。
薄暗い画面の中に、人々の悲しみを
実に見事に表現している。

 
タオルミーナへ(約123km/2時間) 
  タオルミーナの市街を移動 
大きな錨のモニュメント?
綺麗な街並みだ
  ギリシャ劇場
舞台が円の中心より迫出している。
今も演奏会等で使われる。
音響効果がいいそうだ。
客席は相当修復している。
この日は通り雨が降った。

 
 
劇場からの眺望、素晴らしい!
タオルミーナの夕暮れ
 
   
夜の陶器店
5月24日(木)タオルミーナ 
 
日の出前のエトナ山より立ち上る噴煙活火山だ!
 
ホテルのプールに映る景色
 
遊覧船でイソラ・ベッラ青の洞窟観光に出発
 

ボート3隻に分かれて乗り込む
 
波穏やかでクルーズに最高
 
最初の洞窟に近づく!
 
洞窟に入る先頭のボート
入り口が大きすぎて、
青の洞窟にならない!
 
岩肌に着いた赤サンゴがきれい
 
次の洞窟は入り口が狭い!
青の洞窟だ!
 
   
カプリ島青の洞窟と同様に海水の光のドラマが見える
淡い青色の光の演出だ!
 
クルーズ中の奇岩の景色と僚船と沖のヨット
 
ホテルのプライベートビーチで甲羅干し、
海水浴を楽しむ女性たち
 
これで3つ目の洞窟に入る
ここも入り口は広いが周囲の海水の色は淡い青色

国旗をなびかせてクルーズ 
 
海から眺めるエトナ火山と建ち並ぶリゾートホテル群
 
帰りは3隻で競争
 
無事にクルーズを終えて下船
 
砂浜で甲羅干しする男女
 
タオルミーナの街の風景
 
自動車の果物屋
果物は実に安い
サクランボは1kg2.5ユーロ、
イチゴも大きなものでも半値だ
5月25日(金) タオルミーナ ⇒ カターニャ ⇒ ローマ 
 5月26日 ローマ ⇒ 関空

旅行を終えて!

青の洞窟は以前から見てみたいと思っていた。前回の旅行では天候が荒れ模様でとても小舟が出せる状態でなかったので、見られなかった。今回は天気が安定する5月に出かけることにした。今回の旅行はおおむね天候に恵まれ、楽しく全行程を消化できた。

添乗員の浦川さんは、穏やかな方でゆったりとした旅行が楽しめてよかった。最終日に全行程の内容をA4用紙に手書きでまとめたコピーを頂いた。これは初めてのこと。
10日間の内容が手に取るように分かり、それを参考にして、この旅行記もまとめた。
浦川さんに御礼と感謝を申し上げます。大変お世話になりました。

南イタリアは古代ギリシャ、古代ローマ、ノルマン、イスラムと時代と共に次々とその統治者や文明が代わり、多様な文化が発達した土地柄である。中央や北イタリアと違った雰囲気を持った地域である。何か独自性が強く感じられる。

ポンペイ遺跡は前回、遺跡の中の迷路になったような道路に沿って、巡回して見学したが、今回は見学コースが大きく変わっていた。ポンペイ遺跡の近くに位置する秘儀荘という位の高い人の別荘かどうか分からないが、壁に書かれたフレスコ画が比較的綺麗に残されている。すぐ隣は民家ということで発掘されていない部分が未だ多く残っている。今後の発掘に期待したい。

ナポリの国立考古学博物館は今までのポンペイ遺跡を見た印象を覆す遺品が多数並んでいた。遺跡を見ると、2000年前の石造りの遺跡でしか見えないが、そこから発掘された遺物は博物館に並んでいる。その当時の人々の生活レベルの高さに驚かされた。アルバムにも相当枚数の写真を掲載したので、ご覧頂いたとおり。
特に2000年前に、このような優れた器具や道具を使い、ガラスや銀製品など優美な形や精巧さに驚く。性を描いたものが秘密の部屋?(公開)に飾っていた。

南イタリアはヨーロッパの高級リゾート地として人気がある。特にアマルフィーの海岸に聳える崖の上に建つリゾートホテルは、その直下にプライベートビーチを有し、ゆったりとした余暇を過ごしている人たちを見かける。日本にはこういう姿は見かけない。

シチリア島シチリア州というイタリアの特別自治州になっている。地中海最大の島で、九州の64%、四国の約1.4倍という広さ。イタリア最大の州で国土の1/12州旗は下記のとおり、トリナクリア 


州旗:トリナクリア

  これはギリシャ神話のメデゥーサの顔と3本の素足になる。足はパレルモ、メッシーナ、シラクーサの岬を表している。

エトナ火山は今も常時、噴煙を噴き上げている活火山である。桜島と同様、時々活動が活発になるらしい。近くのカターニアやタオルミーナなどの車は火山灰と思われる埃がつもり汚い。信号待ちしている車のフロントガラスを拭いてチップをもらう人が今もいる。この光景はペルーのリマでも見かけた。

今回の旅行で印象に残ったのは、移動中、バスの車窓から風力発電の風車が丘や山の上に建ち並ぶ姿である。一か所に50基ぐらい並んでいるところが目についた。一基2,000Kwとすると50基で100,000KW(100MW)となり、原子力発電の約1/10ぐらいの発電量だ。ただし風が順調に吹いての話。
よく風力発電は羽根が止まっている時間が多く、発電効率が悪いという話を聞くが、原子力発電も13か月毎に定期検査で原子炉を強制停止させる。

もう一つ、ブドウや野菜畑などの近くに、太陽光発電パネルが敷き詰められ並んでいる。このような光景は至る所で見た。日本より頻繁に出くわした。
日本は原子力発電に依存してきたが、ヨーロッパはドイツを先頭に自然エネルギーへの転換を着実に加速しているように見える。

政府・民主党は『原子力発電は絶対安全だ!』とは言っていない。  しかし、原子力発電は絶対安全でなければ続けてはならない。 事故が起きると福島原発が証明したように、火を消すようには終息せず、水で冷やし続けなければ非常に高温になり、燃料棒が熱で溶ける。 こうなると放射性物質の漏えいで何十年、何百年と周囲の環境破壊が続く。 もう一つの未解決課題は発電後のウランの燃えカスの処理だ。この放射性廃棄物は何百年、何千年と管理し続けなければならない。気の遠くなる将来への負担を一体誰が保証できるのか。
この問題を先送りしながら発電を続けようとしている。

我々は自分の世代の幸せと同時に、将来の世代につけを残してはならない。


余談1

 今までの無線ガイドは日本製(SかP社)だったが、今回から単42本入れる少しコンパクトなものに代わった。新しいので通話距離や雑音がよくなっていることを期待したが、余り変わらなかった。電池の消費が今までのものより激しいように思う。単3と単4電池の差があるからか。
受信だけでは、そんなに電池は食わないはずだが、期待外れの商品だった。

余談2
持参したカメラはデジタル一眼レフとバカチョンとハイビジョンビデオの3台

デジタル一眼レフカメラ;キヤノン EOS7D(ボディ)
  レンズ;タムロン ZOOM 18−270mm (B008E)  
デジタルカメラ;Panasonic DMC−FS25  
デジタルハイビジョンSDビデオ;Panasonic HDC−SD9 

  殆どの写真は一眼レフで撮影したもの。特に教会内部や暗いところでの撮影は、ISOを思い切って上げることで、結構速いシャッターが切れる。
画質の粗さも目立たない。最近のデジタルカメラ技術の凄さを実感する。
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